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安全は全てに優先する [交通安全]

2010.12.30(木)

工場や現場の標語(スローガン)のようなタイトルですが、私がこのブログを書いている根本は多分そこにあるのだと思っています。

ブルベも自転車遊びも楽しいのですが、一般公道を走る自転車というのは常に事故にあうリスクを抱えています。
実際に自分が事故にあった経験もありますし尚更そのことを意識せざるを得ないのだと思いますが、事故は誰しもに起こりえることなのです。
リスクをなるべく低くするために事前に備えられることは備えて行こう、という思いから、様々な情報提供の一端を担えればと願っています。

(以下の話はあくまでも私見でしかありませんが、参考になるところがあればご自分で判断してください)

経験を積むことによって、状況判断が上手くなることもあれば、予測がつきやすくなることもあります。
その事自体はとても大切な事ですし、長年培ったものが効果を発揮してくれるという意味でありがたいことです。

しかしながら、ある程度の経験が「思い込み」などで邪魔をしてしまい、本来注意しなければならないところをスルーしてしまい事故にあうような事もありえます。

たまには自分の走り方や行動パターン、特に危険に関する認知能力についてなるべく客観的に眺めてみて、どこが良いのか、どこがいまひとつなのか、ということを棚卸ししてみることも必要だと思います。

長時間、長距離走るロングライドにおいては、普段の走り方が確実に反映されます。
常日頃から、それなりの走り方を心がけている人であれば問題ないでしょうが、ブルベやイベント参加時だけ品行方正に走ろうという態度では、なかなかうまく走れないのも事実です。

道路を使う人は、自転車だけでなく、当然、車や歩行者がいるわけですが、それらの立場からどのように動くのか、見えるのか、ということを実際に体験できる人は予測がつきやすいでしょうが、車に乗らない人には車の挙動が分かりにくいかもしれません。
普段、あまり出歩かない人だと、歩行者の挙動も分かりにくいのかもしれません。

もし、自分が車に乗ったりすることが無いのであれば、まずは動き観察をすることです。
そして、どうしてそのような動きをするのか、車の物理的な動きと共にドライバーの視野・視点と心理を理解しようとすることが役に立つと思います。

過信は禁物ですが、それらのことを意識しながら車や自転車で長い時間経験を積んでくると、動きが読める車や自転車や歩行者と、そうでないものの区別がつくようになってきます。もちろんその区別は個人個人によって差があるでしょうし、厳密にそれが正解・不正解という類のものではありません。
ただ、自分にとって、動きが予測できる範囲の対象か否か、というだけのものです。
少なくともこの時点で、予測できないという対象であれば、まず距離を空けて物理的な安全ゾーンを確保することが必要です。
例えば、右にいくか左にいくか、加速や減速がおかしい車が居たとしたら、その車のすぐ後ろにピタッと張り付いて走ることは自殺行為です。
後ろの車などを確認しつつ、その前車とはすーっと距離を取ることが自然にできると良いと思います。

いろんな識別パターンがありますし、言葉で伝えることが難しいところもあるので例示はしづらいのですが、車の形、色、汚れ具合、ドライバーの性別、年齢、髪型(後ろ姿からちらっと見える範囲で識別)と走っている場所、時間帯で、私の場合はおおまかに区別していたりすることが多いです。
また、助手席に乗っているか、カーナビでTVを見ているか、そもそもスモークガラスで後ろからは見えないか、などもチェックポイントにしています。
ほんのささいな視線移動でも頭は動きます。
私はさほど動体視力が良い方ではないと思いますが、それでも後方からそういうことを無意識のうちに確認しながら動きを予測して走っています。

これでかなりの確率で、急な左折で自分が突っ込むというようなことは減らせるはずです。

また、交差点で追い越されながら左折巻き込みで牽かれた、という経験から、前方車両だけでなく後方から来る車両に対しても道路状況から安全マージンが前後ともに確保されているか、意識するようになりました。

交差点の手前30m程度になれば、後方はミラーで確認するだけでなく、幹線道路であれば目視で直接後方のドライバーへ視線をチラッと向けたりします。
距離が詰まりすぎている場合は、あえて左に寄らず逆に車線の真ん中寄りへ移動したりもします。

道交法を守ろう。ということを杓子定規で捉えると、これはどうかという考えもあるでしょうが、実際事故にあって死んでからでは何を言っても意味がありません。
安全を確保するために、現実的な対応を取るべきところは、しっかりと取るべきでしょう。
自転車は見えづらいし、その移動速度が車からは分かりにくいのです。

特に進入する交差点の対向に右折待ちレーンや右折車両があるときは、必ず自分は車線の真ん中に出て、腰を浮かして前車の屋根より上に対向車から自分が見えるような状態にしてから入るようにしていたりもします。

車から見ると、対向車線の車と車の間にわずかの隙間ができたように見えてしまい、その間隙を縫って勢いよく右折してしまおうという場合が多いのです。
それをさせないようにするには、左側に寄って対向車から見えづらい位置で走るのは自殺行為であり、中央よりに出てどう考えても見える場所に居ることが事故を防ぐ上で実践的に役に立つのです。
(同時に、後ろから抜かれ様に左折巻き込みで牽かれることも防げます)

最後にもうひとつ。

単独で走っている場合はこれだけでもだいぶ違うのですが、後続に誰か知らない自転車乗りが張り付かれてしまうと、実はもう少しやっかいなことになります。
ブルベなどでは、知らない人でもそれなりに参加者が自転車で走ることについて理解できている人達だという場合には、手信号などで徐行とか、声かけで車間を空けてもらって備えたりもできますが、そうでない場合は本当に困ります。
先を急ぐようなことは普段ほとんど無いので、今では、後続がきたらなるべく安全な場所で基本的には道を譲ることにしています。

どんな理由にせよ追いついてきた、という事実が、先にやらせておこう、という方がある意味楽なのです。

(信号無視の連続でついてきたような場合は、そのあと2回までは見送って3回続けて赤信号無視をするような自転車乗りだった場合だと、安全な範囲で少しばかり速めの速度で追いついて「一声」かけることもしたりはしますが)

趣味の世界で、事故や怪我はなるべく起こさないようにしたい。
安全は全てに優先する。というのは通り一片の標語や絵空事ではなく、本当に大切にしたいことなのです。

今日も一日、全ての人が事故無く楽しく自転車遊びができますように。


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片瀬山

危険車両になるかもしれない相手方に
いかに自分の存在を認識してもらえるかについて
改めて参考になりました。
by 片瀬山 (2010-12-31 07:10) 

a-water

ブルべ参加に向けて、車道での安全確保について改めて感じていた所です。ありがとうございます。

来春に初ブルべですが、来年もよろしくお願いします!

どうぞ、安全でよい年をお迎えください。
by a-water (2010-12-31 15:03) 

pika

>片瀬山さん
経験豊富な方だと自然に身についているのだと思いますが、
参考になったところがあればよかったです。

by pika (2011-01-02 22:41) 

pika

>a-waterさん
初ブルベですか。
安全に楽しく完走できますように。
気持ちに余裕を持って走れれば、事故にあう確率は下げていくことができると思います。


by pika (2011-01-02 22:45) 

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