2013.9.10(火)

 ブルベを走るのに必要な情報はキューシートです。公式には主催者からキューシートが公開されて、それをもとに走ることになります。

 このキューシートの精度や鮮度は、各主催クラブ、またキューシート作成の担当者毎にかなり違いがある(個性がある)のが現実です。何度か走っていたり、スタッフから話を聞いたりしていると、そのクラブや担当者のブルベに対する考え方が滲み出ていたりことが腑に落ちたりします。

 実際にブルベでもサイクリングでも自分で同じコースや道路を走っていると、ちょこちょこ変化していることに気づきます。気づきにくい人もいるかもしれませんが、実際にはかなりいろいろ変わっています。そして、ブルベの場合、キューシートの修正も必要になることもそれなりにあるのです。

 道路形状が変わった例を参考までにあげてみましょう。

 少し古いですが、東大和駅周辺の青梅街道(都5)です。
青梅街道を東から西へ進むには、小平の方から来て、┳青梅橋S で右折が必要です。
ここは道路のペイントと信号パターンが変わりましたが道路形状は変わっていません。
問題は、次の次の信号となる ┫またはYとなる南街四丁目S です。

元々は、青梅街道(都5)としてここはストレートに直進して走れる場所でした。
が、道路形状が変わって、歩道が膨らんで┫で左折のように曲がって行くのが青梅街道と変更されています。
上から写真で見ると、左へ曲がる方が「道なり」に見えないこともないですが・・・

進行方向からの視点だと、こう見えます。
以前普通に走っていた人ほど、たまたま初めてここを通過すると、何の気なしに直進してしまい青梅街道ではなく、他の道へと進んでしまうことにつながりかねません。

この場所は、もう道路形状が変更されてからだいぶ経っているので間違えることはないでしょうが、web地図や紙の地図に反映されるまでのタイムラグがあるので、1年以内で変わっていたりすると初見プレイになってしまう場合もあります。

ルートラボで見ると、このくらいの詳細で出していても道なり直進に見える。

道ぴたモードで引くと、あれ?ここ曲がってるのかな?ということを意識させられる。


元々、曲がるポイントとしてキューシートにこういう場所が書いてあれば、事前の予習でも検知しやすいのでしょうが、単なる通過ポイントでキューシートに記載されていないところで右左折が必要になっていたりすると、ミスコースしやすくなります。

このあたりをどうやって防ぐか?というところは、各参加者の工夫次第です。
一番簡単なのは、GPSでルートを仕込んでおいて、時折自分がルートから外れていないか?ということをチェックするような方法です。
GPSが嫌いな人であれば、キューシートをもう少し自分で詳細に分解して、適当なタイミングで正しいルートを通っているか現地の情報と照らし合わせてチェック可能にしておくなど、別のやり方もあるでしょう。

ちなみに、これは過去ブルベで使われたことのあるルートですが、青梅橋Sで右折したあと都5を直進で次のポイントまで、という指定になっているので道路形状が変わっていたとしても「都5を走っていく」こと、また大きな地図で自分がどこの位置を走っているか事前に予習したとおりに走れているか?をチェックしていれば問題はなく走れることになります。

距離が短いもので割と馴染みのあるような場所でも、こういうことはたまに起きています。
「ちょっと道変わったよね」というのは、直前に自転車で実走してみて初めて分かることがあります。
そこからキューシートの修正をかけるとなると、開催日直前近くでいろいろと修正作業が発生するわけです。

開催1年以上前にコースを作ります。その時は問題なくても、開催日近くだと道路工事で通行止めや道路形状の変更がされていることも多々あるのです。

実際どうなっているかは、その時の「現状優先」です。
だから、キューシートは全ての記載項目が正しいわけではありません。
同じポイントでも、そこに記載されているいくつかの情報から、どう進むべきか?というものを読み取る力が必要になります。わからなければ前後のポイントから割り出すことも必要ですし、ポイントとポイントの間でどう走っているか空間認識能力のようなものも本当は重要だったりします。

あと、道路標識、看板も結構頻繁に変更されますし、コンビニもつぶれます。
そのあたりも知っておくと路頭に迷わず済むかもしれません。

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