2013.9.15(日)

 自分で考えて自分で判断する。当たり前のことですが、それができない人も結構多いようです。

 「自己責任だから」という一言ですべて放置プレイでいいかというと、そういう訳にもいかないこともあり、傍目に見ていてウーン(-_- )とうなってしまう場面に出くわすこともよくあります。

 たまにゴール受付で、PC不通過で失格となる人がいます。おそらくこれは今に始まったことでなく、昔からよくあることなのでしょう。今ではいっぱしのランドヌール然としている人が、最初の頃はとんでもない間違いをしていたとか笑い話で聞くこともよくあります。

 それでも、友人、知人にブルベを走る人がいたり、そうでなくても自分で探せば、いまや専門誌や雑誌の特集記事、個人のブログやSNSなど、いたるところにどうやって走っているか、多くの情報が転がっています。
(玉石混淆すぎて、中には嘘に近いものも混ざってますが、その中からマトモそうな情報を取捨選択する力も必要です)

 公式に提示されているルールだけでは、読み取りにくいものもあるかもしれませんが、たいがいの場合、ブリーフイングの最後に「質問は?」と主催者から訊かれているはずです。その最後のチャンスを逃してしまえば、主催者側からは何も手を差し伸べることはできません。


BRM/AJ規定より引用

第8条 コース、チェックポイント、ブルベカード

スタート時に、走者はブルベカードと、経路とチェックポイントの位置を示したキューシートを受け取る。走者は経路に沿って走らねばならない。もし経路から離れたら、経路から離れた地点まで戻って経路に復帰しなければならない。主催者の指示のない場合にはショートカットや迂回路を通ってはならない。走者はブルベカードに印を貰うためにチェックポイントに止まらねばならない。主催者は経路沿いに未公表のチェックポイントを置くことができる。これは通知された経路を走行することを参加者に守らせるためである。

主催者はAudax Club Parisienのブルベカード、もしくはACPに承認されたローカルなブルベカードを使用しなければならない。

引用おわり

 国内のブルベでは、有人PCの設置よりも(主催者の負担が大きくなりすぎない為)コンビニなどを利用した無人PC設定で、通過証明をそのコンビニのレシートの日付・時刻で代用する方法が比較的多く使われています。
東京近郊だと、AJ宇都宮は有人PCを設置していることが多いですが、そこですら全てのPCが有人ということはなく、無人PCが活用されています。
(追記:PCというのは point de contrôle ポワンドコントロール、フランス語です。英語だとチェックポイントとなり、ブルベの経路を正しくたどって走るかをチェックするための場所ということです。PBPとかへ行くと単に contrôle コントロール と呼ばれているようです。)


 クラブによっては最低限での少数スタッフでの運営を是としているところもあり、全てが無人PCというところもありますし、場合によってはゴールの受付も無人で、参加者が自分で記入して郵送するなど、工夫されているところもあります。

 ブルベを実際に走っている人に取っては、無人PCはわりと常識に近いものですが、それすらも「知らなかった」とゴールでこぼす参加者がいます。全くの初めてで誰も友達もいない、という場合もあります。ゴールで初めて、主催スタッフから、事細かくブルベカードと無人PCとレシートの関係の説明を聞いたり、ということもあるわけですが、だからといってそこで救済措置はありません。PC不通過は失格となります。
「次回はちゃんとPCを回ってください」という話をゴールでするのは、スタッフとしてもやるせないものがあります。

 一部の人達は「自己責任」という言葉を厳格?に捉えすぎていて、放置プレイをしておいた方がよいという考え方もあるでしょう。人それぞれ考え方が違うので、そういう人には言っても仕方ないでしょうが、友人だったり知り合いだったり、また、同じブルベという自転車遊びをする仲間として、気づいたら「見て見ぬフリ」をするのは、どうなのかな?とも思ったりします。

 自分がスタッフ側に回る前でも、たまたま近くを走っていた人が、
・キューシートを持っていない(存在すら知らない)
・PCでレシートを貰うことを知らない(PCで止まることすら知らない)
・ウインドブレーカーを着たら反射ベストが下になってしまっている(反射ベストの用をなしてないので本来失格)
というようなことに出くわすことが何度もありました。

 その都度、お節介かとは思いつつ、声をかけたりしてきていますが・・・

 人間だれしも最初は知らなかったり、抜けていたり、ということはあります。
本来はそういうことの無いようにちゃんと事前に調べてから参加するのが筋だとは思いますが、だからといって、そういう人を見かけたときに放置したままでいいかというと違うでしょう。

 周りが手を差し伸べてあげる必要は絶対ではありませんが、ランドヌール気質としては、困っている人がいれば手を差し伸べるというのが基本ではないかと思います。それをアテにしすぎている人は軽蔑されるかもしれませんが、それでも必要な場合は手を差し伸べるのです。


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