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キューシートの見直しと知っておいて欲しいこと [BRMスタッフ見習]

2013.3.27(水)

ブルベの基本は、キューシートでコース(経路とチェックポイント)が提示されることになっています。

(参考:Audax Japan BRM/AJ規定: http://www.audax-japan.org/BRM-part-regulation.html )

第8条 コース、チェックポイント、ブルベカード

スタート時に、走者はブルベカードと、経路とチェックポイントの位置を示したキューシートを受け取る。走者は経路に沿って走らねばならない。もし経路から離れたら、経路から離れた地点まで戻って経路に復帰しなければならない。主催者の指示のない場合にはショートカットや迂回路を通ってはならない。走者はブルベカードに印を貰うためにチェックポイントに止まらねばならない。主催者は経路沿いに未公表のチェックポイントを置くことができる。これは通知された経路を走行することを参加者に守らせるためである。

主催者はAudax Club Parisienのブルベカード、もしくはACPに承認されたローカルなブルベカードを使用しなければならない。

キューシートの表現方法には特に規定はなく、主催者毎に多少異なる表記方法だったりします。
初見でキューシートだけでは走ることが難しい、粗めのキューシートだったり、細かくポイントを区切った詳細なキューシートだったり、千差万別です。
同じ主催クラブでも、コース設計者(担当者)が異なれば、キューシートの表記や粗さはやはり異なります。

参加者からしたら、どこも同じ程度に統一してくれたらいいのに、という素朴な疑問というかリクエストがあるかもしれませんが、それぞれの主催者(クラブ自体がそもそも独立して運営されていますし、担当毎にも異なるクラブは多い)の違いを楽しめるぐらいに味わい尽くせるようになる方が、きっと現実的でしょう。

ちなみに私が作る場合は、AJ神奈川グループの系列ですが、個人的には、AJ千葉やA埼玉のキューシートの方が性に合っているので、比較的、千葉や埼玉のキューシートに影響を受けた形の表現方法となっています。

キューシートって、一度作ってしまえば、同じコースで開催する限り、殆ど修正がないと思っている人もいるでしょうが、粗いレベルのキューシートだとそうもできますが、詳細なキューシートにしておくと、1年経つとそれなりに修正が入ります。

ここでも過去の記事で何度か書いたことがあるかもしれませんが、例えば、交差点の標識。
どこを通過するかという経路を示すために、わかりやすい目印は信号や交差点の標識というのは自明でしょうが、意外なことに、結構交差点の標識は変更されたりするのです。
数はそう多くないですが、参加者として見ていた時期からでも、毎年どこかで交差点の標識が変わっていることに気づいてしまいます。
そういうことを体験的に知っていると、たまたま標識が変わっていても、距離や他の情報と照らし合わせて、ここがそのポイント(通過点)だろうと参加者が自分で判断することがしやすいと思います。
が、あまりにその交差点名の1つだけに固執しすぎると、曲がるポイントを見落としてミスコースとなる場合もあります。

こうなると、後で「キューシートが間違ってたから、ミスコースした」とか「だから間に合わなかった」とか、クレームをつける参加者の方がいたりします。
これに関しては、残念ながら、救済されることは無いというのが正直なところだと思います。
キューシートはあくまでも提示されるものですが、それをどう予習(地図と事前に付き合わせするなど)して、実際の走行は現場で判断できるか、というのがランドヌールに求められる力量になります。

主催者側の作業をする際には、なるべく間違いがないように事前チェックをかけていますが、詳細なキューシートを提供すればするほど、間違いが入り込むリスクは増えていきます。

免罪符とはならないでしょうが、事前にルートラボなどでコース情報を公開したりするのは、キューシートだけでは(一部の参加者には)伝わりきらないものがあるやもしれない。だから、事前に予習で自らが確認するための参考情報として提示していたりします。

注)このあたりの話は、各主催者、担当者ごとに考え方は違うと思いますので、あくまでも私がどう考えているかという例示としてお読みください。

まぁ、なんでこんなことを書いているかというと、チマチマと最終チェックをしていたりするからなんですけどね。(苦笑)
ひらたくいうと、「間違ってても、ちゃんと予習して走り切ってね。」ということです。

主催者側で対応できるのは、出走前のブリーフィングで「何か質問はありますか?」と訊いた際に、参加者から質問があれば、それに対して出来る限りで回答を行います。
その時間が終われば、あとはスタートからゴールまで、(有人PCなどでスタッフがコース上にいる場合を除いて)主催者側で対応できることは全くありません。

集合時間に遅れたり、ブリーフィングで話を聞いていない、ということはたまにあるでしょうが、その時点で、もし何か聞き漏らしたことがあったり、確認し忘れたことがあったとしても、それは参加者個人のやるべきことをやらなかった、ということにすぎません。
後から、いくら屁理屈をならべても、主催者に救済を依頼することは受け入れられないことでしょう。

こういうことを言うと、親切な参加者の方で、「キューシートのここが間違っている」ということを指摘してくださる人がいたりするのですが、参考情報として正しいか否か、実は結構判断が難しい場合もあります。
スタッフの試走前であれば、現地確認をしてこれますが、スタッフ試走が終わったあとだと、実際に現地でスタッフの目で確認することができません。
重大な情報だと思われる場合は、ブリーフィングなどで参加者全員にお伝えすることはありますが、キューシートンの修正と差し替えは行わないで済ますことが大半だと思います。
(改訂を行ったとしても参加者全体に浸透することが現実的にないのが実際です)

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ちゃりけん

大変勉強になりました。コースを考えたりキューシートやコマ図を作成する作業を始めてさせていただいておりますが、先輩方にいろいろとご指摘やアドバイスをいただきながら進めております。
今までは参加するだけでしたが、主催者側には目に見えない苦労がたくさんあるのだと今回知りました。
今後ブルベに参加する時は「自己責任、自己完結」を今まで以上に心がけようと思いました。ありがとうございました。
by ちゃりけん (2013-06-27 11:25) 

pika

>ちゃりけんさん
福島のちゃりけんさんですか。
そのうちお世話になることもあると思います。よろしくお願いします。

主催側に回るようになって、キューシートはかなり時間をかけてチェックしているもの、本番を迎えるといくつかミスが見つかったりしています。これは私だけでなく、どこのブルベでもあると思っています。
ある程度のクオリティのものが出来れば、それ以上は時間をかけない、といった良い意味での見切り方も必要になるかもしれませんね。
今後ともよろしくお願いします。

by pika (2013-06-27 21:00) 

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