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インフレ懸念とサービス精神 [BRMスタッフ見習]

2013.6.24(月)

 なんとなく春のSRシリーズが終わり、スタッフ的な視点でいうと「来年どうしよっか?」というような話題が出てくる時節となりましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

 ブルベのコースは主催する人というかコース設計を担当する人が、好きに作っちゃえばいい、というのが基本的なところなのでしょうが、第三者的に俯瞰して眺めるようにすると、本当にそれでいいのか?という抑止力がどこかで働いた方がいいのに、と思うこともあったりします。

 もともと仲間内で走るために主催もするし、コースも引くし、というところから始まってる訳でしょうから、よその話は言っても仕方ないところがあるわけで、調整するとしたら自分のところとか、関係するところへ遠巻きにこそこそっと進言するぐらいしかないのでしょうが。

 その昔、獲得標高が多めのコースばかり作っているところに対して、とある重鎮の方が、そういうのは別のカテゴリーでやればいいのにと苦言を呈したことがあったと聞いています。どんなコースでも15km/hで制限時間を計算しているブルベで、山岳ばかりのコースは、走れる人を選ぶコースになってしまいよろしく無いという話ですね。
15km/hじゃないブルベなんてあるの?と当時は思ってたのですが、山岳パーマネントであるSR600などのことを指していたと後から知ることになるわけです。

 基本的に自分自身では緩いコースしか担当しないことにしていますが、これまで他の主催担当のコースの手伝いとかもしてきていますので、それなりのコースでも「いや、簡単だったよ」と直接言われたり、圧倒的な短時間で走破されて涼しい顔をされたりすることもあったりするわけです。スタッフには大概サービス精神が溢れる人が多いわけで、「なら、もうちょっと盛ってみましょうか」という話になりがちです。放っておくとインフレ懸念があるのです。

 そんなことを考えつつも、距離が伸びるとどこかの峠は越えていかないとコースは引きにくいですし、ここは交通量が、とかいろいろ言ってると、もろ山岳の方が簡単にコースを引くだけは引けてしまったりします。(実走での下見は別)
どの程度まで事前調査を実走で確認して、というのはコース設計者毎に全く基準が異なる話なのでしょう。

 想定する参加者モデルをどう設定するか次第ですが、エントリーレベルの層の参加を中心に考えて、自分だったらどういうコースを引くかなぁ、ということを試行錯誤しながら、毎晩Google Mapやルートラボなど、あと自分が過去に走ったGPSログデータをGarmin Connectあたりから引っ張り出してきて、ああでもない、こうでもない、とやってる時間が増えがちだったりします。

 上りに強い人には基本コースじゃ満足できないでしょうから、オプションを提供する、って事ぐらいまでは考えますが、どこにターゲットを置くかというと、やはり難易度は少し低めにしておくのがいいと自分では考えています。
オプションといっても、峠迂回(普通の迂回とは真逆の意味で、トンネル通過が本コースで、物足りない人は旧道くねくね峠へ迂回してねという意味)ぐらいしか無いでしょうけど。
ブルベは距離の認定ですから、ショートカットはダメです。そういう意味では最短距離となるトンネルが本コースとして設定して、旧道迂回はお好きな方のみ任意でどうぞ、ということはできますが、逆はできないのです。
やるとしたら全員長い方の旧道走行となり、ショートカットを防ぐために有人チェックポイント(または無人でクイズポイントなども有)、またはシークレットの設置が必要となってしまいます。

 自分で考える「サービス精神」というものは、上りやきつさを必要以上にてんこ盛りにすることではなく、心理的なものも含めて安全に走れるようにPC配置などを考えたり、もうちょっと具体的に言うと仮眠ポイントとして利用できる施設などをうまくコース上に設置する、といったようなことでしょうか。
きつさの方は、シャーマンの方々に参加していただければ天候次第でいかようにもキツくなりますし(苦笑)

余談ですが、ちょっとした工夫があるかないかで、参加者の無用なストレスが軽減できることもあったりします。楽になるわけではありませんが、無駄に苦しんで、それが遠因で事故につながっても楽しくないという考え方もあるのです。
全ての人が同時に満足できるコースというものは存在しえないでしょうが、ある程度の想定を置いて設計していく楽しみは、コース設計をする醍醐味の一つかもしれません。

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