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DNSとかDNFってどうなのか(DNSについて) [自転車雑記]

私見:DNSとかDNFってどうなのか(DNSについて)

ブルベは大人の遊びです。
そこには良い意味で、自分のことは自分で全てなんとかする、ということが必要最低限の条件としてあるわけですが、ブルベの世界へ入りたてだと、ベテラン・ランドヌール(ズ)の方々からの、暗黙のプレッシャーみたいなものを勝手に感じたりして、妙に萎縮してしまうこともあったりします。

DNS(Did Not Started; スタートせずに棄権すること)
DNF(Did Not Finished; ゴールせずに棄権すること)
どちらも完走(認定)扱いにはならないものですが、それぞれについて少しばかり私見を述べてみたいと思います。

今年のブルベは、関東地区などで開催されるもののうち多くが定員制が敷かれ、スポーツエントリーでエントリー開始となった瞬間に定員オーバーで埋まるものがかなりあったと思います。
年初に年間のブルベスケジュールをほぼ先読みで決めてしまうようなところもある訳ですが、直近にならないと仕事の関係で休みがとれるかどうか分からない人など、多くの方にとってこれはハードルが高かったことかもしれません。

そんな中で、特にたいした理由もなく「DNSします」と直前に連絡をしたりすることは、かなり気が引けることではないかと思っていました。
ただ、そういう引け目を感じてエントリーせずにいると、行ける!となった時には、既に定員オーバーで埋まっていたり、なかなか難しいものがあったのも事実です。

昨年は、9本完走したのですが、その他にDNSをしたものが2本ありました。
(正確には、秋にもう1本あったかも)
・2009年2月のBRM315千葉200km
家族サービスで旅行へいくことになり、やむなくDNS。
2008年の秋に同じ千葉の200kmコースでブルベデビューをしていたので、ベンチマークとして走っておきたかったのですが、家族持ちにとって家族サービスは、ある意味仕事で断念するのと同じかそれ以上の強制力があるわけです。
開催日より少し前に連絡を入れましたが、定員制が敷かれていたブルベでもあり、
とても心苦しかった体験です。

・2009年4月のBRM425神奈川400km沼津
沼津発着の定番コースで、初めての400kmブルベチャレンジの予定でした。
事前の天気予報で季節外れの台風並みの降雨・荒天予想で、自分の自転車スキルと照らし合わせて、参加すると事故にあうリスクが高いことを考慮し、泣く泣くDNSを自分で決めました。
ベテランの方からは「スタッフは待ってるよ」みたいなことも言われたり、別にそれがどうということではないですが、自分としては心にぐさっと刺さったまま、スタート地点に立てないことがとても悔しかった体験です。
※DNS判断した直後に、その2週間後に開催されるBRM509神奈川400km沼津〜軽井沢へエントリーできないか考え、DNSした他の仲間とともに一番きつそうな信州峠などを試走に行き、走力、走行時間チェックをしたうえで滑り込みエントリー、BRM509完走ということはしています。

でも、これはあくまでも私の体験でしかなく、私がどう感じているか、というだけのこと。
本当はどんな理由であれDNSはDNS、出走しない、という事実だけなのです。

これより先に、2009年1月のBRM131神奈川200km逗子に参加した際、スポーツエントリーで一般で募集がかかった人数が30名ほどとかなり限定されていましたが、当日の天候は冬の嵐とでもいうような暴風雨。スタート地点に立ったのは半数ぐらいだったことがあります。
シーズン開始直後のBRMであり、そこまで無理して走らなくても、というような判断もあるでしょうし、とりあえずスタート地点までは行ってみよう、という判断もあるでしょう。
知り合いが何人かエントリーしていたはずですが、みなさん「風邪気味」とかいろいろな理由でDNSされたようです。
この時、たまたま伊豆高原の折り返し地点で、AJ神奈川・主催者の井出マヤさんと少し話す機会がありました。
「定員制でエントリーしたくても出来なかった人がたくさんいるのに、ここで走らなかったら申し訳ないと思って今日は参加したんです。」と正直に言ったところ、あっけらかんと、
「そんなの気にしなくていいのよぉ〜」と返されてしまいました。
「みんな、体調が、とかいろいろ理由を書いてくるけど、そんなの気にしなくていいから」と。

その時、その言葉にちょっと救われた思いがしました。
あくまでも出る出ない、走る走らないの判断はランドヌール(ズ)個人の裁量なのだと。

でも、この時は、当日朝まではかなりの暴風雨で、車でスタート地点まで行くあいだに第三京浜で横転している車がいたり、80km/h程度でもトラクションコントロール付きのAWD車がハイドロプレーニングで浮いてしまって数秒滑空状態になったりと厳しい気象条件でした。
(※この時は、引き返そうかと一瞬考えたのも事実です)
しかしスタート時刻あたりからは天候は回復方向に向かうという予報が天気予報だけでなく、天気図などから自分が多少読み込んだ予想でも、スタートできれば走れるのでは?という期待があり、スタート地点で最終判断を自分でするつもりで動いていました。
(※スタート時刻の直前には、大雨注意報はでてましたが、警報ではなく、134号沿いの高潮も見られなかったので開催となりました。)

私の中では、昨年1月にこのような思いをして「DNSは自分の判断だ」と思いながら、4月には自分の判断でDNSを決めながら、その判断せざるを得ない自分自身が情けなくて、最後に意地で当初予定していたよりも難易度が少しあがると思われるコースへエントリーしなおして、なんとか完走して、ということを経て、
ようやく「DNSは自分の判断だよね」
と冷静に言えるようになりました。

ブルベの主催者はボランティアスタッフです。ほぼ手弁当で何日も準備をし、当日もかなりの労力をさき、頭がさがる思いです。それには感謝の念がたえません。
彼らにたいしてDNSしたら申し訳ない、という気持ちを当初持っていたのですが、最大限努力したうえで参加できなくなることや、自分の力量と照らし合わせて、その当日出走することを諦めることは、何ら恥じることでは無いのです。
同日開催されるブルベにダブルエントリーしていて、当日の気分でどちらに出るか、などというのは個人的には論外だと思いますが、大人の遊びですから、自分自身の確固たる判断としてDNSがあるのであれば、それはそれで良いのだと思います。










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コメント 1

初ブルベ参加する者

急な仕事の都合でDNSを考えていた時は後ろめたさはなかったんですが、4日前に社長のはからいで急にその日だけ休みになり出場できることに。
仕事の都合でDNSするつもりで準備できていない上に当日大雨の予報…
今度は自分の判断に委ねられてしまい悩んでいました。
前日徹夜で現地に向かい翌日も早朝から仕事というスケジュール…
エントリーリストに自分の名前があって嬉しいんですが、初参加はDNSにしようと思います。とても参考になりました。
命の恩人かもしれません。ありがとうございました。
by 初ブルベ参加する者 (2023-03-16 11:43) 

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