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原発震災パニック?モノが無いことについての考察 [BRM]

2011.3.16(水)

311東北地方太平洋沖地震の影響で、世の中がガラっと変わってきてしまっているようです。
本来このブログは自転車、それもブルベに特化したものとして書いていますので、ここで書く内容は本筋からずれるのですが、日がな一日twitterのTLを眺めていたりすると、まとめて少し書いておいた方が(もし読んでくれる人がいたとすると)少しは理解の役に立つのではないかと思ったりすることがあります。

今日現在、東京のスーパー、コンビニ、小売店などでは、あれ?っというほとモノがありません。
ガソリンスタンドの行列も凄くて、なかなか給油ができないともいわれています。
「買い占めだ!」と非難する声は3.14(月)あたりから少しずつ聞こえてきたような気がします。
私も自分で買い物に行ったりして見ている風景から、Twitter上で買い占めしている人がいる、ということを書いていたりもします。

ただ、ここに来て、実際に現場を見て本当に買い占めかどうか分かったうえで言っているのか、そうでないのか?
少し疑問が出てきたりしたので、自分の備忘録的に少し書いておきます。

※自転車とは関係ない話なので、ご興味のある方だけ続きをどうぞ。(長文・駄文に付き注意)


これから書くことは、正確な記録とかに基づくものではないので、あくまでも推察でしかありません。
ただし、私は311(金)の地震発生時には、道志みちの青野原付近にいて、そこから自転車で自走で自宅まで戻ってきており、その過程でいきなり停電して閉店してしまったコンビニの状況などを通りすがりでは数多くウォッチしています。帰宅後夕方6時過ぎに、スーパー、コンビニに夕飯用の食材を買いにいって店内がどういう状況だったかも見ています。
都内で働いていて、夕方帰宅難民になりながらご自宅まで帰られた方も同じような見方をされていたかもしれません。
その後、312(土)以降、今日までは、ほぼ自宅に居て、同じスーパー、コンビニ、またデパート地下の食品売り場へも足を運んで見ています。1日に2〜3度覗いて見ているので、サンプル数は少ないもの、時系列的にお店の商品の棚の状況がどうだったかについては、それなりに把握していると思います。

3/11(金)夕方
買い占め?
地震発生後、電車が全て止まりました。(私は帰宅途中に薄々気づいてましたが、帰宅後にきちんと知りました)
コンビニでお弁当、パンを山のように買いあさる人がいました。
ただ、これは帰宅難民で仕事先で泊まりになる人が仲間の分も含めて調達しているような雰囲気でした。
コンビニではほとんどの食料が既に売り切れ、スーパーでも同様。お総菜のおかずだけは残っていました。
すぐ食べられる物については、急に店頭から消えたようです。

実際、この日は最寄りの小学校でも帰宅難民用の避難所(災害時の避難所として簡易仕切り等の備品あり)として開放されていたようで、地元町会の方々が炊き出しというか食料の持ち寄り支援のようなこともされていたそうです。
また、近所のデパートでも夕方早めに閉店したもの、電車が動くまでの間は避難所として提供されていたと聞いています。
住民の数よりも買い物などで訪れる昼間の人口が何倍も多い商業地なので仕方が無いのだと思っていました。

3/12(土)
お昼にお弁当屋に行くと、いつもは作り置きのお弁当などが棚に満載なのに、残りは殆ど無し。
おにぎりは全滅、お総菜コーナーも、え?って思うぐらいモノが無い。
土曜日は仕事をしている人もいるということもあるでしょうが、作業着で山のように買い込んでいく人が多かったです。
スーパーへ行くと、少し異様な雰囲気を感じました。普段見る客層とはあきらかに違う人達がいます。
すぐ食べれるものを中心に、棚ごと全くものがないところがいくつかできはじめていました。
パン、弁当、総菜、などは殆ど品薄。
そして、ひとりで2カゴ買い込む人達がレジに並び始め、急にレジ待ち行列が動かなくなってしまいました。
1つのレジに3〜4人しか並んでなかったところが、後ろをみたら10数人が店の奥まで並んでしまう状態。
バナナ、冷凍食品、カップ麵、米、水、などを満載した人ばかりです。
これを見て、「パニック買いがはじまったかな?」という理解をしていました。
工場製造のパンの入荷はあまり無かったか、全くなかったようです。
コンビニに行くと、ほとんどパンは売り切れでしたが、まだいくつか残っていて、
リラックマシール付きの菓子パンを2つ買ってきました。

3/13(日)
朝からスーパーは大混雑です。
近所のデパ地下まででかけて必要な食材は確保。デパ地下はモノが豊富で問題なく何でも買えます。
帰りに再度スーパーを覗いてみると、米、もち、乾麺、が並ぶ棚は一列すべて空になっていました。
完全にパニック買いの買い漁りにあった後のようです。
ただ、この時感じたのは、少しの時間しかTVを見ないようにしてましたが、若干PTSDっぽい症状が自分にも現れてきていて少しマトモな状態ではなかったようです。自覚していただけマシだったかもしれませんが、かなりマズイ兆候です。
一旦、棚が空になっても月曜になれば物流が動いて流通在庫が入ってくれば棚は埋まるだろうとも思っていました。
お弁当やさんは、土曜日に比べたら弁当も潤沢にあり、おにぎりもまだ売っていました。
今日食べるものについては、あまり困ってはいないのだな、という感じがしました。

その後、午後になってから東京電力の電力需給バランスで不足による輪番停電の話を知りました。
午後は、停電時にどうするか?とか、いろいろ考えながら過ごしていましたが、これはまたさらにパニック買いに拍車がかかるだろうな、という風に思っていました。
余震が続いており、さらにこの先転々と震源地を変えて大きな地震がやってくる可能性が高いこと、それだけでも人は不安になります。原発の状況もなにやら大変そうな気配が少しずつ漂ってきています。そこへ輪番停電の話が出てきて、もしかしたらではなく確実に夜停電に備えなければならいことになった訳です。すでに懐中電灯や電池はほとんど売り切れだったのに、それを求めて探し回る人がスーパー、100均などで見られるようになりました。この時点でもう単1、単2は無理、単3、単4なら少し残っているという感じだったと思います。
そして、夜遅くになってから、計画停電(輪番から名前が変わってきた)の資料がようやく出てきて、しかもそれがスキャナ読み込みの代物で粗いグループ分けでしかなく、あとから東電のサイトにpdfで更新版が掲載されたものアクセスが重くて中々見れない状態が続いていました。

3/14(月)
朝になって、いきなり電車が動かないという話になっていたりして、通勤する人達はかなり苦労されたと思います。
計画停電は需給バランスで供給が追いつかない場合はどこかをストップさせるような事でしょうが、大口需要家が節電に協力したことや、鉄道会社も含めて電力を供給しないというような荒技も効いたのか(結果的に休業するところがでてきたり)、一般家庭でも節電に協力して、ほとんど計画停電は実際には停電せずに見送りという状態が続きました。
すでにその前でもガソリン給油に行く人はいたと思いますが、この電車が満足に動かない、というところで一気にガソリン給油に並ぶ人が増えたように思います。
(私は自分では給油には行かないことを決めていたので、ここは実際に定点観測ができていませんが、知人からの情報で逐一入ってくる話を時系列的に並べると、そのようなことが推測できます)
デパートは開店15分前ぐらいの時間に「臨時休業」が決まったようです。
スーパーで買えなくてもデパートに行けば、その日の分ぐらいならなんとでもなると思っていた私にとって、これはさすがに誤算でした。
停電という話が出たせいか、この日のスーパーは冷凍食品とアイス、あと若干の生鮮食品を除いては全て棚が空になっていました。
パンは入荷が無かったようです。牛乳ももしかしたらほとんど入荷が無かったのかもしれません。
このスーパーの手持ちの流通在庫で乳製品はかなり厳しいのでしょう。
午後から夕方にかけて計画停電の対象地域となっていたと思うのですが(後に対象外と判明)、その間はお店を閉める予定になっていました。ただ、その中休みを前にして商品はほとんど無い状態になっていました。
結局、この日は棚に3本ぐらいだけ残っていた高いオレンジジュースを1本買えた程度です。
近所にあるのは、デパ地下食品売り場、このスーパー、駅の反対にあるスーパーの3つが主力なのですが、駅の反対にあるスーパーは新規に駅前に移転するため既に閉店セールのような状態で元々商品がなく、この日はデパートがお休みしてしまったので、このような状態になったのかもしれません。
ここでは買い占めというより、そんなことはできないほど、元々商品がない状況になっていました。

コンビニも同様で、ビールなどはまだ残ってますが、店舗のフライヤーで作る揚げ物以外の食品は売り切れでした。

3/15(火)
買い占めとかはしたくないと思って、そこに商品があっても今必要でなければ買わないと、いろんなものを買わずに見送ってきたのですが、この日は既に米が切れて牛乳も残り少なくなっていました。(子供がいるのもあって、いつもは1日1本以上消費します)
今日食べる物が無いのは困るので、デパートが営業するかどうかを確認して開店と同時に買いに行き、必要な食材だけを調達しました。
このデパートは月曜日に臨時休業していたこともありますが、お客さんが争奪戦になることを見越して開店前に並んでいるお客さんへ「水が欲しい方は?」とか「牛乳は?」とか人数を数えて確認していました。水は少量しか無いようで(そもそもデパートでミネラルウォーターを買おうという人は少ないはず)、先着○名で終了。牛乳はあるようですが一人一本まででお願いしますとアナウンスがあり店内で自分で取るようにという感じだったようです。
牛乳の前には店員さんがついていて、都度「一人一本まででお願いします」と声をかけていました。
袋詰めになっているお米は普段からそれほど置いていないのですが、開店3分後?ぐらいには最後の1袋となっていたようです。(一番最初に買いに行ったうちの相方がぎりぎり確保できたとのこと。今週食べる分の2kg袋ひとつ)

その後、量り売りもある専門の米売り場の方を見ると、地下の売り場から横の階段をとおって上のほうまでずらっと並んでいる人。びっくりです。普段はそこで買う人はほとんどいません。いつも量り売りの前で店員さんがヒマそうにしていて、たまに常連さん?らしき人が買っていく程度のところで、こんなに人が並ぶとは。
また、比較的手頃な価格で出しているパン屋さんにも行列ができていました。
これは明らかに、他では買えないからやってきた人達です。
また、デパート近くの米穀店にも20人ぐらいの行列が出来ていて、午前中早い時間に売り切れでお店が閉まったようです。
これはもしかするとデパートの駐車場に車を停めて、このお店で米を買って帰ることが昨日はできなかったけど、今日はできるようになったからという事なのかもしれません。
いずれにしても、この状況は異様を通り過ぎています。

その後、スーパーを覗きに行くと店内は人であふれていて入口を片側に制限していました。
トイレットペーパーが大量に入荷して外で梱包箱をつぶしている店員さんがいるなか、一気にすべて売り切ってしまったようです。
ひとしきり波が引いただろう頃に再度覗きにいってみたところ、ほとんどの商品は無く生鮮以外は棚が空になっていました。
さらに夕方もう一度覗きにいってみると、牛乳は売り切れでしたが、名糖の調整牛乳で薄いものと特濃タイプが少し棚にならんでいました。おそらく途中で入荷があったのではないかと思います。一人一本という制限がついたのもあるかもしれませんが、入荷があれば買えるというような感じになっていました。が、他の棚は相変わらず空っぽばかり。お菓子も殆どありません。さらにお酒のつまみまでほぼ全滅という状態。
一番下の棚を覗くと上からだと見えない後ろの方に2〜3点商品が残っていたりするので、おそらく目に付いたものを何でもポンポン買っていくような状態になっているのではないかと思えました。

3/16(水)
前日、必要な食材を買っているので買い物に行く必要は無いのですが、お昼ご飯の材料を1つ、あとおやつを買おうかとスーパー、コンビニを覗いてきました。
この時点では、パン、豆腐、納豆、牛乳、などはどうも入荷が無かったようです。
店を出ると、ちょうどトラックが搬入に乗り付けてきたので、何を降ろすのか少し見ていたのですが、冷凍トラックで冷凍食品などだったようです。店内に冷凍食品は残っていたので、おそらくこのスーパーではこの類のものは潤沢に在庫があるのかもしれません。



時系列で覚えていることを書き出すとこんな感じになります。
最初に「買い占め」っぽい人がたくさん居たと思ったのは土曜日のお昼の話であって、あとはトイレットペーパーを家族でひとり1パックずつぶら下げて帰っているという変な光景を見た時ぐらいだったのかもしれません。
全体を俯瞰してみると、すでにモノが無いところを沢山のお客さんがうろついている光景の方が殆どです。
初期に誰かが買いあさってしまったとしても、毎回私が行く前に全て買い漁られているというのもおかしな話です。
モノの入荷状況を聞いているお客さんと店員さんの会話から、どうも実際にはモノが入っていないということが聞き取れます。

どういうことでしょう?

モノが入らないのには2つあります。
ひとつは作っていない(流通在庫が無い)、もうひとつは物流が間に合わない。

前者について考えてみると、例えばパンの場合。

・山崎製パン
 3/15付けのリリースを見ると、
 仙台工場は現在操業停止
 関東地方の工場は一部操業停止からようやく復旧
 3/14までに緊急食料支援として60万個の食パン、菓子パン
 原材料メーカーの被災による一部原材料不足で関東地方の工場の生産活動に支障
 といったことがかかれています。

 3/12のお昼にコンビニでヤマザキの菓子パンをぎりぎり買ってますが、その後全く買えてません。
 しかしこれを読むと、そもそも作ってないし、作っていたとしても被災地向けに出て行ってしまい、
 小売りにはほとんど入ってこなかったのかもしれない、ということが推測できます。
 単に不足しているのです。買い占めとかの前にモノが無い状態。

・パスコ
 3/14付けのリリースを見ると、
 関東地方4工場中2工場が被災で操業停止
 埼玉工場は3/12より休止、1週間程度で再開予定
 利根川工場は復旧目処たたず
 原材料メーカーの被災による一部原材料不足
 中部、関西地方からの商品移動で出荷を確保
 被災地救援物資への提供は農林水産省からの要請に限定

パンの製造メーカー工場が稼働していないということと、さらに原材料メーカーも被災していて原材料も一部不足していることがわかります。この状態だと、スーパーやコンビニにあまりこういったところのパンが入ってこないことが理解できます。
パンについては、これまで圧倒的にモノがなかったと推測できます。

時間が経てば解決していくものだと思いますが、大手の安い食パン、菓子パンはしばらく供給が細い可能性はあります。
一方、その場で焼いているベーカリーなどへ行けば商品はあったりします。


後者については、長くなるのでまた後で時間があるときに書くことにします。

(追記)
物流については、ローソンの広報に詳しく出てたものが理解の役に立つと思うのでリンクをはっておきます。
おそらくそうだろうな、と思っていたことが詳しく説明されています。(自分で書く必要はなさそう)

ローソン広報:被災地方及び関東地方の店舗への商品供給について



自分用の備忘録なので、分かりづらいところもあると思いますがご容赦下さい。


 













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コメント 2

boss

こちらの記事をみて、昨晩近所のスーパーに行きましたが、米や缶詰は普段通りにおいてありました。
でも、大阪では店頭から消えている話も聞きます。

買占めをしている輩は自分の無知さをさらしているのと同じかもしれません。
by boss (2011-03-18 12:51) 

R.E.

仰る通りと思います。
「実際に現場を見て本当に買い占めかどうか分かったうえで
言っているのか、そうでないのか?少し疑問が出てきたりした」に
共感しました。
私も同じことを思っていたのです。

マスコミの偏った報道もあるし、
政府も「流通できないし、工場が生産できないから品薄だけど、
皆で消費を抑えて」なんて言ったらパニックになりそうだから、
全て買い占めのせいにしている印象がありました。
実際、政府の情報操作(?)によって、
何とか乗り越えた感じがします。
by R.E. (2011-03-31 14:36) 

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