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Etape1 サンカンタン・アン・イブリーヌからモンターニュ・オー・ペルシュまで140km [PBP]

2011.9.8(木)

ようやく本編を書き始めます。途中で書き方とか芸風が変わってしまう可能性もありますが、まずはEtape1について振り返ってみたいと思います。

第17回PARIS BREST PARIS RANDONNER
2011年8月21日(日)18:00スタート組:グループスタート90時間

事前のアナウンスによると、約500人ぐらいずつ時間差でスタートとなるようでした。18:00からスタートを開始しているようですが最後尾に並んでいる私達はなかなかスタートの順番が回ってきません。
後で聞いたら、19:20スタートの人とかがいたので、どうも20分ぐらい間を空けてスタートさせていたようです。

こんな装備で動画撮影をしてみたり
IMG_4684.jpg

だいぶ長いこと待って、ようやくブルベカードに最初のスタンプを押してもらうと、そこには数字で6という記入がありました。ウェーブ6ということでしょうか?スタートは20:00となり、ブルベカードのコントロールオープン/クローズ時間とはちょうど2時間差とわかりやすい時間差のようです。



スタートを切る度に、ひととおりの盛り上がりを見せているのでしょうが、90時間組のグループスタートとしては最終ウェーブ組になり、テンションはやや抑えめのように見えたり、そうでもないように見えたり。
しばらくはスタートライン前で、スナップを数枚撮ったり、Twicasで動画配信してみたりと遊んでみますが、スタート時間が近づくにつれ、少し気持ちを落ち着けようと切り替えていきます。

大きなイベントになると、スタートでは周囲のテンションの高さに圧倒され、自分も舞い上がってしまい、結果としてオーバーペースで走り出してしまうことがよくあります。今回、そんなことをやっている余裕は自分には無いので、深く息を吐き出すようにして気持ちというか心を静めていきます。
周囲の騒がしさ、賑やかさとは別に、心のなかに静寂が生まれていきます。
「ブレストに行こう。そして、ここへ、パリへ帰って来よう。」

このスタート地点に立つまでのことを、少し思い出します。
ここまで来れただけでも十分頑張った。あとは、無事にゴールするまで走りきろう。
直前に調整がうまくできていなかったりして、走力に関しては若干不安があったもの、今更そんなことを気にしても仕方はありません。走りながら調子を上げていくことにします。

スタート時点で、なんとなく一緒に走る予定は、青葉お達者組:チコリンさん、Bongoさん、AJH組:ヨシダさん、naomiさん、タナカさん、そして千葉の三浦さん。
昨年のいわゆる3200km目標というPBP国内優先順位競争から一緒に走ってきた仲間です。
北海道から遠征で本州各地のブルベに認定走行距離稼ぎに来ていたAJH組を、各地で一緒に走っていました。元はチコリンさん、Bongoさんが北海道遠征で彼らと仲良くしていたというところからですが、何度か混ぜて走っているうちに、自分たちでは「PBP魔界チーム」というグループで事前情報交換から、宿の手配など、お互いに助け合ってここまで来ました。
三浦さんは千葉で走られている方ですが、naomiさんの護衛で各ブルベを走っていることが多く、何度かご一緒させていただきました。一番最近一緒に走ったのは、naomiさんが台風による豪雨全開の「もてぎ600(左回り)」でした。ソロで走れば圧倒的に速いのですが、naomiさんやみんなのお守りに一緒に走っていただいてます。
今回のPBPでは、誰とどこまで一緒に走っていられるか。ほんのちょっとした走力、そして眠気のタイミング次第で、ときおり前後しつつ走って行くことは走る前からわかっています。
全ての行程を一緒に走ると、一番弱い人にあわせてずるずると後退していってしまうことも、これまでの経験からよくわかっていますので、つかず離れず、お達者倶楽部の行脚がどうなるか、最後はそれぞれ個人のペースで走りましょう、ということは確認済みでのスタートです。

そして、20:00となり、スタートラインの先頭に並んだ人達から順繰りにスタートしていきます。
公式記録は計測チップが計測ラインのマットを踏んで記録された時刻からになります。私が計測ラインを超えたのが20:02ぐらい、後にフレームナンバーからトラックする仕組みでチェックしたところ20:01が正式記録となっていたようです。

後ろから「ぴかちゃん、先頭行って〜」と声がかかります。
「え?」と一瞬思いますが、要は彼らよりも先に現地入りして、スタート直後のコースは3日走っているという私がとりあえず前に出てね、という意味だと理解します。
スタートからしばらくの間は、PBP直前に道路の舗装を新しくやり直しているようで快適な道が続きます。ゆるやかな下り坂があり、集団はぐんぐんスピードを増していきますが、調子に乗って飛ばしすぎると1200kmの長丁場はやっていけません。若干追い抜いたり、追い抜かれたりを繰り返しながらも、自分達のグループは比較的抑えめのスピードで進んで行くように蓋をしておきます。
R0065039.jpg

ロータリー(ランナバウト)に入ると、横の道路をオフィシャルが封鎖しています。
信号にさしかかっても同じです。どうやら交通整理をしていて、しばらくの間はノンストップで走れるように考えてくれているようです。
1つのスタートが500人ぐらいに区切ってあるというのは、それだけの集団を走らせるにはしばらくは信号ストップなどさせる余裕がない(させたら追突など事故が起きる可能性が高い)ということなのでしょう。
また、20分ぐらい間を空けているというのは、ひとつのスタートが通りすぎて、次のスタートがやって来るまでの間に、周囲の交通整理で止めていた車の流れを円滑に進める必要があるからなのでしょう。
なんとなく、そんな風なことを考えながら、周囲の協力に感謝の気持ちを感じながら、またそれを「メルシー」ぐらいでしか表せないもの言葉を発しながら進んで行きます。

頭の中には、JSportsで見ていたツールドフランスの光景がオーバーラップしていきます。
実際に走ってみると、感じるものはやはり違うんだ、ということに気づきます。
これはやはり「おとーさんのツールドフランス」っていうのかもしれない。日本に居る時からそんなフレーズでPBPのことを自転車に乗らない人に説明してきたりもしたのですが、自分で走り出して実感します。
「そうだ、やっぱり、これはおとーさんのツールドフランスなんだ!」
なんだか、ちょっと胸熱です。走りながらひとりほくそ笑んでしまいます。

20:00スタート組でも比較的後ろの方だったので、自分たちの後方には数十人いる程度。しばらく走ると、もうほとんど抜かれることもなくなりました。
「もしかして、この最終スタート組になったのは、結果として良かったのではないか?」そんなことも考えます。

集団走行での落車リスクが、ここではほとんどありません。慣れない右側通行での集団走行は気を遣うので、これは本当に助かりました。

R0065043.jpg

R0065047.jpg

途中の住宅地の中を通る道で、速度抑止用のバンプが石畳で出来ているところがあり、不用意に通過すると装備を落としがちな場所があるのですが、試走済みのメンバが、やはりそこで積み荷を落としてしまいワンストップするということもあったり。止まった際に、まだ日が暮れていませんが尾灯を点灯しておきます。

【1時間後】8/21 21:00(現地時間) 24.5km地点Montfor l’Amaury付近
前日以前の試走で何度か走りましたが、Openrunnerで公開されているGPSルートでは一旦左折してパヴェで少し坂を下って街の中をかすめ通り、また細い(わかりにくい)道を上っていくところがあります。
本番の今日は、サインが右折(実はOpenrunnerで提示されている復路のコースと同じ)になっていて一安心。

ここまで1時間で来るならなかなかのペース。やはり信号ストップが無いのと、多少の集団走行でのドラフティングっぽいのが効いているようです。
このくらいの時間で日が暮れていくので、この先は夜間走行になります。

【2時間後】8/21 22:00(現地時間)48.0km地点
まだまだ良いペースで進んでいきます。どこまでもこのペースで走っていけたら楽勝なのでしょうが、そうもいきません。

【休憩:2時間40分後】8/21 22:40〜22:50(現地時間:10分程度の小休止)61.0km地点
そろそろボトルの水が心もとなくなってきました。どこで街を通るのか?通ったとしてBARはやっているのか?
そんなことが分かりません。事前に調べるといっても経験者に聞いて教えてもらうぐらいしか分かりようがない話です。当然、そんなことは事前に学習できていません。
たまに、給水を個人のボランティアの人がやっていたりするのを目にして、ここでも一旦通りすぎたもの、
「水をもらっておこうよ!」と声をかけて戻ります。

ボトルに水を入れてもらい一安心。たぶんここで、チコリンさんはMUSASHIのリプレニッシュメントを補充するとかで作業していたと思います。また、持参した補給食を止まってゆっくり食べたりします。(10分近く停止した理由)
ここを再スタートする際には、私は先頭を走るお役御免となりました。後は、各自適当にばらけて走り出します。

【3時間後】8/21 23:00(現地時間)66.0km地点
さきほど10分ほど小休止を挟んだというのがあったにしても、やはり徐々にスピードは落ちていくわけです。夜間走行に入っているのもありますが、町に入るたびに坂を上り、また下りと、たいしたことは無いもの多少のアップダウンでスピードは乗らなくなってきます。また、集団がばらけているので、もうドラフティング効果は全く期待できません。

【休憩:3時間45分後】8/21 23:45〜8/22 00:05(現地時間:20分程度のBAR補給)81.0km
みなさん持参した補給食で事足りているようですが、水がやっぱり不足しています。夜間走行で眠さも感じてきているので、BARでカフェ補給といきましょう。
R0065052.jpg
カフェラテを頼んで、椅子に座ってほっと一息つきます。そうだ水をもらって置こう。道路の反対側に止めた自転車へ戻りボトルを2つ抱えてカウンターへ行き、水を入れてもらいます。
お店の人は慣れたものなのでしょう。ボトルをひっくり返して下へ押しつけると、ガーっと一気にボトルの洗浄、そして新しい水をボトルいっぱいに注いでくれます。

再度席に戻ってカフェラテを飲み、ついでにトイレを借りておきます。この先、いつトイレを借りることができるかわからないので、ちゃんとしたトイレがあるBARは基調なトイレポイントになるわけです。
現地時間で0時過ぎですから、この先BARですら空いているところは少ないかもしれませんし。

のんびり休憩したいところですが、まだ最初のコントロールどころか、その手前の補給地点すら辿り着いていないので、先を急ぐことにしましょう。
DSC05036.jpg


休憩中に4時間後を迎えています。
【4時間後】8/21 00:00(現地時間)81.0km地点

【5時間後】8/21 01:00(現地時間)102.5km地点

【6時間後】8/21 02:00(現地時間)125.5km地点

そしてようやく、最初の補給地点へ到着となります。
【6時間55分後】8/21 02:55(現地時間)140.5km(GPSログによるもの、キューシートでは140km)
モンターニュ・オー・ペルシュに辿り着きました。
深夜遅くの到着です。18時丁度にスタートするのと、20時とでは時間差が2時間あるわけですが、遅くの到着が辛い反面、補給するためのレストランには混雑もなく、わりとゆったりとした感じで使えるのが助かります。
DSC05042.jpg

まだ、この時点では気持ちに多少余裕があったので、トイレにいったついでにこの補給施設の各所をスナップ撮り。
DSC05043.jpg


入口正面にあった、BARカウンター
DSC05045.jpg

(すいません。書いている途中でPostしてしまいました。後ほど数枚の写真とキャプションを追加する予定です。)

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