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輪行袋の使い分け・エア輪行と列車輪行 [BRM装備]

2012.6.11(月)

ブルベクラスタのTwitter TLとか読んでいると、最近は2つ人気の輪行袋があるみたいです。
ひとつは、NHK「にっぽん縦断 こころ旅」で火野正平さんが使っているタイオガのコクーン。


もうひとつは、ブルベライダーの間で密かに流行っているらしいパンダーニの輪行袋。
多少、収納方法は違いますが、どちらも前輪を外すだけのシンプルな輪行袋です。

(ご注意:コクーンやパンダーニの輪行袋はそのままだとサドルとシートポストが袋の外に出ているため、
 駅係員の判断次第で輪行持込NGとされるケースがあるようです。輪行とはそういうものです。
 シートポスト毎抜いてしまうか、他の袋などでサドルを覆うような工夫が必要かもしれません。
 ご注意下さい。2013.4.19追記)

残念ながら私はどちらも持っていないし、使ったこともないのでそれらの解説はできませんが、
自分がブルベ前後の輪行や、片道サイクリングの帰りの輪行で使う輪行袋は、前後輪とも外すタイプです。
あくまでも自分の趣味でそうしているだけですが、後輪を外さないタイプの輪行袋は大きく邪魔になるので自分ではあまり使いたいとは思いません。(後で出てくるOS-500もサイズ的にはそれに匹敵する大きさになる)

今持っている輪行袋は3種類。
全てオーストリッチ製です。

最初に買ったのは、ロード220というごくごく標準的な輪行袋
畳んだ状態でボトルケージになんとか収まるサイズで、輪行袋、チェーンカバー、エンド金具付き。
輪行初心者はまずこれ、というぐらいオーソドックスな輪行袋です。

OSTRICH(オーストリッチ) 輪行袋 ロード220 ロイヤルブルー

OSTRICH(オーストリッチ) 輪行袋 ロード220 ロイヤルブルー

  • 出版社/メーカー: OSTRICH(オーストリッチ)
  • メディア: スポーツ用品

次に買ったのは、SL-100というオーストリッチでは最軽量タイプの輪行袋
輪行にだいぶ慣れてきて、ロード220よりも軽量・コンパクトなものを、
ということで追加で買ったものです。
ペラペラの輪行袋で、エンド金具は無し。

オーストリッチ SL-100輪行袋 ブラック 重さ200g

オーストリッチ SL-100輪行袋 ブラック 重さ200g

  • 出版社/メーカー: オーストリッチ
  • メディア: その他


最後に、OS-500という飛行機輪行などもこなすパッドの厚いタイプの輪行袋
飛行機輪行にはコレ!ということで、PBPへ行くために購入したようなものです。
一般的には黒ですが、みんなが黒だと分からなくなるので限定色のブルーを持っています。
オーストリッチ OS-500 トラベルバッグ【限定品】 Nブルー

オーストリッチ OS-500 トラベルバッグ【限定品】 Nブルー

  • 出版社/メーカー: オーストリッチ
  • メディア: その他








それぞれの自分なりの使い分けについて書いてみます。

最初に買ったロード220、これは輪行に慣れるまでずーっと使い続けていました。
ボトルケージに差して自転車で遠出して遠くの地でちょっと温泉入ってもう走る気が無くなったり、
昔はよく通っていた相武台前の北京料理双龍で、湘南方面からの自転車帰りで気持ちはもうゴール。
ビール飲んで帰りは輪行袋を担いで、というようなことで活用していました。
普通に輪行するなら、これ1つ買っただけで最低限一通りの付属品がついてくるのでお手軽です。
輪行袋自体は薄手ですがペラペラまでは薄くないので、多少手荒な扱いをしても大丈夫。
電車での輪行ではこれが基本になるでしょう。

ただ、この輪行袋はフレームと外した前後輪のホイールを留めるのが上の一ヶ所だけ。
附属のストラップで締めて留めますが、タイヤの下はぐらぐらに動きます。
袋にはタイヤをいれる中袋のような仕切りが左右分かれているため、上だけで留めるのですが、
フレームにカバーとか養生をちゃんとしないと移動時に担いだりしてホイールが動いてハブがフレームとこすれて傷がつくことがあるようです。これは使い方の問題かもしれませんが、注意が必要でしょう。
私の自転車は一応カーボンなのですが、超テキトーな輪行を何度も繰り返したためフレームが傷だらけです。

この袋でも、中に段ボールなどでホイールのスポークを養生したり、ディレイラーにプチプチや雑巾などで養生してあげれば、エア輪行(飛行機輪行)でも使えたりします。
あと足りないのは、フロント用のエンド金具です。これは別売りなのでエア輪行の際には調達して使うべきです。

OSTRICH(オーストリッチ) エンド金具 フロント用 ロード・MTB兼用

OSTRICH(オーストリッチ) エンド金具 フロント用 ロード・MTB兼用

  • 出版社/メーカー: OSTRICH(オーストリッチ)
  • メディア: スポーツ用品

強者は何も養生せずに、そのままハイっとカウンターで預けてしまったりするそうですが、最近は空港での預け荷物の取扱が、自転車でも手渡しでなく場合によってはベルトコンベアーで出てきたりしますし、なによりカーゴに積む際の取扱がどうなっているかわかりません。
飛行機のカーゴ(荷物室)は狭く、輪行袋をそのまま縦に積んでくれるとは限りません。横にして積まれてしまうことを考えて養生すべきです。

はじめてエア輪行した北海道1200では、このロード220を使いました。
最近では、昨年のフレッシュ福岡でも使っています。


次に買ったSL-100は、とにかく軽量なものをということで選びました。
買ったままでは、輪行袋、ストラップ3本、ショルダーベルトぐらいしかありません。
エンド金具は当初はロード220用のものを流用して使っていましたが、後に輪行袋を2つ同時に使うようなことを考慮して、追加でエンド金具など、必要なものを書い足しました。

OSTRICH(オーストリッチ) エンド金具 ロード用

OSTRICH(オーストリッチ) エンド金具 ロード用

  • 出版社/メーカー: OSTRICH(オーストリッチ)
  • メディア: スポーツ用品

OSTRICH(オーストリッチ) チェーンカバー カラーアソート

OSTRICH(オーストリッチ) チェーンカバー カラーアソート

  • 出版社/メーカー: OSTRICH(オーストリッチ)
  • メディア: スポーツ用品
軍手でも代用できちゃいますが、フリーカバーも一応買ってみたり。
オーストリッチ ロード用 フリーカバー Y-6864

オーストリッチ ロード用 フリーカバー Y-6864

  • 出版社/メーカー:
  • メディア: その他


SL-100にはエンド金具がもともとついてこないので、収納袋にエンド金具一式を入れることはできません。
他の自転車乗りから教えてもらった方法で、エンド金具のクイックを使わず、後輪を外した際にホイールについているクイックを使うことにして、コの字型のエンド金具(畳むと平たくなります)とクイックのシャフトをガードするような丸いパイプだけを収納袋に入れておくのです。
SL-100輪行袋を畳む際に、芯のようにエンド金具、ストラップ3本、チェーンカバー、フリーカバーなどを置いて綺麗に巻くように畳んでいくとキチキチですが、収納袋にぴったり収まります。
ショルダーベルトは別にして、それだけでくるくる丸めて収納袋の一番うえに置いてヒモで口を閉じるのが私なりの方法です。

ロード220だと畳んだ状態で太さがあるので、内股気味で自転車を漕ぐと若干擦れるようなところがあるのですが、SL-100だと普通のボトルよりも外径が小さく収まるので干渉しません。また100g程度かもしれませんが軽量コンパクトになるのが心理的には効いています。
ただし、輪行の際には袋がペラペラですから取扱には多少気を遣います。
自転車の収納方法はロード220とほぼ同じですが、ホイール用の中袋はなく、代わりにフレームとホイールを3点留めで確実に固定してしまいます。
私はこの方がしっかりと一体化できて、かつ輪行袋を床に置いたさいにきちんと自立しやすいので逆にこちらの方が使いやすいのではないかと思っていたりするので、今ではSL-100が輪行の基本としてほぼ常時ボトルケージに差しています。
先日の十和田200遠征では、新幹線輪行で他の荷物もあるため輪行袋はSL-100を使いました。

東北新幹線の荷物置き場になんとかすっぽり収まります。
SL-100は巾着袋みたいな形状なので、巾着袋のように黄色いヒモで縛って袋をとじます。
わかりやすくするためフロントフォークが見えるようにして撮影していますが、
実際には袋にしまった状態にしておきます。
若干見えにくいでしょうが、盗難防止の為ワイヤーロックもかけています。
DSC_4947.jpg

最後に買ったのは、飛行機輪行専用みたいな位置づけですがOS-500です。
OS-500はパッドが厚いので、畳んでも全体を三つ折りにしかできません。輪行時のクッションとしては多少安心感がありますが、輪行解除した後に自転車につけて走るわけには行きません。
自宅から飛行機移動を挟んで目的地で直接投宿するのであれば問題ありませんが、そうで無い場合は使いづらいです。
行きと帰りで利用する飛行場が違うような場合には、降り立ったところから次に乗るところまで宅急便で送るなど、回送しないと使えません。ただし、大きさが大きさなので運送費もそこそこかかります。
そんなわけで、昨年のフレッシュ福岡、スタートは鹿児島なので鹿児島空港着・鹿児島泊まり、ゴールは福岡なので神湊(宗像)泊まり・福岡空港発ということで、ロード220で往復エア輪行しました。

ロード220で神湊からバス輪行で最寄り駅まで行こうとしているところ
普通の路線バスですが快く乗せてもらえてラッキー
DSC05952.jpg

※ちなみにその際ロード220は他の普通の荷物と一緒に鹿児島から神湊のゴールに宅急便で送り、SL-100を自転車にくくりつけて非常時の撤退用に備えていました。そういう使い方をするのでエンド金具などもそれぞれ用意して2つの輪行袋を同時に使えるようにしているのです。
エンド金具は自転車と一緒に持っていれば1つでよいのでは?という疑問があるかもしれませんが、袋に一式仕舞ったものをそのまま使える状態にしてある方が足りないものが発生しないので使い勝手が良いのです。

OS-500の話に戻ります。
OS-500は以前からあるオーストリッチの飛行機用輪行袋のような位置づけで有名です。国内では多くの人が使っています。
が、PBPへ行く直前の昨年春だったか、国際線の預け荷物の規定が国際的なルールに則ったものに変更されました。
そのため、以前ならOS-500に収納したサイズだと普通に預け荷物として問題なかったものが、今ではサイズオーバーということになっています。
※現行のルール:荷物の3辺の和が203cm(80インチ)を超えないこと
一般的にはもう少しサイズ制限がきつかったので「緩和」とされていますが、
スポーツ用品など特殊手荷物扱いでサイズ超過を免れていたものなどがこれに引っかかるようになったようです

OS-500のサイズは、袋自体の公称サイズが 820mm x 1350mm x 210mm (合計2380mm)
自転車を普通に入れるとどうやっても203cmは超えてしまいます。
日本>ヨーロッパ便のサイズ超過は、片道で15000円ぐらい(JALの場合:航空会社によって異なります)
往復30000円は痛すぎます。

実際にはカウンターで地上係員の裁量というかお目こぼしで超過料金を免れたりすることもあるようですが、基本的にはOS-500をそのまま使うと超過料金がかかると思って下さい。
PBPに行った際に私が取った方法は万人向けではないのですが、一応書いておきます。

事前にカーゴルームの空きスペースがあるか、JALに問い合わせをかけてOS-500で何もせずに持ち込んでも羽田>パリ便に載せてもらえることを確認とりました。
多くの人がこういう事前予約を忘れているようですが、飛行機輪行をする場合は自分が搭乗する飛行機のカーゴルームを予約で押さえて置くことが必要です。他の荷物で一杯だとか、機材の関係でカーゴルームが狭い場合は載せてもらえないこともあります。(もしくは後続便などで遅れてやってくることになる)
特殊なサイズの荷物を預かってもらう、という意識は常に持っておいた方が良いと思います。

たまたまJALの上級会員なので、預け荷物は通常の2個ではなく3個までOK。
問い合わせ窓口の担当者から、可能であれば荷物を分けてサイズを小さくできませんか?と提案されました。
それならやってみましょうと、ホイールはもとからホイールバッグにいれていたのですが、カウンターで預ける際に取り出して、前後輪のホイール(元は2個口)をヒモで縛って1個口にする。
また、ホイールを入れなければOS-500はスカスカなので、三つ折りの本体の1/3は無理にしても1/4ぐらいのところを無理矢理折りたたんで古いチューブなどでしばりあげてサイズを小さくする。
そういう方法で寸法を測ってもらい、サイズOKとして貰えました。
※その他に普通の荷物をキャリーカート1つ預けています。

これは到着した後にパリで開梱した時の写真ですが、参考まで。
手抜きですが一応左右段ボールで養生、チェーンリングも多少養生しています。
エンドはリアディレイラーを外して、エンド金具でディレイラー取り付けボルト穴の周辺をガードしています。
DSC04762.jpg

ホイールバッグの中はこんな感じ
こちらも手抜きの養生ですが、一応外からの衝撃に備えて養生。
DSC04761.jpg


国内線については、いまのところサイズ制限は50cm x 60cm x 120cmということですが、
スポーツ用品などサイズ超過のものも預かってもらえるようです。(小型機の場合は別)

 OS-500で国内移動は、最寄り駅からリムジンバスだったりしますが、リムジンバスのカーゴルームは空いている便だと問題ないですが、到着した空港から市内移動とかだと結構満席に近く荷物を入れるのに少し気を遣います。
同じ便で1台だけなら問題ないですが、3〜4人がそれぞれ自転車を持ち込むとバスのカーゴルームはかなりの迷惑状態。たぶんそのくらいが限度でしょう。
グループでの移動の際には気をつける必要があります。

最初に少し書いていますが、国内で電車移動とかの輪行であればSL-100やロード220を使うのは、ただでさえ大きな荷物で周囲に迷惑をかけかねないということを自覚して、なるべくコンパクトにしておきたいということなのです。

ガラガラのローカル線の一番先頭とか最後尾の運転席付近にコクーン輪行を1台とかなら大丈夫でしょう。
でも首都圏に住む私など、輪行には移動の時間帯とか列車とかなるべく空いているものを選びながら、それでもサイズや一緒に行動している自分達の人数などを気にしながらでないと、輪行自体がそのうち閉め出されてしまうのではないかという危惧を持っていたりします。

自転車乗りたるもの、輪行する際にはもう少し周囲に気を配っておきたいものです。


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コメント 4

BABU

ご無沙汰してます。
今まで機会が無く、輪行未経験の私も、
いつかはと 思っています。
参考になります。
by BABU (2012-06-12 21:33) 

pika

>BABUさん
こちらこそご無沙汰してます。
輪行もやってみると楽しいですよ。
最初は誰か慣れてる人と一緒だと安心ですね。
by pika (2012-06-13 12:46) 

白川

ピカさんおはようございます。
台湾に向けて輪行バッグを本格的に考えなければ・・と思ったら、すでにピカさんが考察済みだった・・。助かりました。ありがとうございます。
by 白川 (2013-02-26 07:56) 

pika

>白川さん
(twitterでもお馴染みの白川さんですよね)
台湾行きであれば、ヨシダさんがもっとしっかりした輪行に関する知見をお持ちですよ。台湾ブルベ勉強会などで聞いてみてください。
by pika (2013-02-26 10:14) 

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