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爪に火を灯す [BRMスタッフ見習]

2016.10.10(月)

 ブルベ運営関連のちょっとしたお話。(各運営クラブ毎に事情は大きく異なります)

 ブルベの運営は「ボランティア」ということになっていますが、「ボランティア」といいうのは「自発的に行う」ものであるだけで、「(単なる)無償奉仕」ということではありません。何でもかんでも「タダでやれ」という世界観では実際には回りません。

 運営に必要なうち、外に出て行く費用は確実に目に見える形の「出費」としてカウントできます。少なくともここだけは、参加費で賄えないと継続して運営することはできません。

(必須となる支払い)
・ACP認定料(AJを通じてACPへ支払)+AJ運営費(各クラブからAJへの通称・上納金)
・ブルベカード代(ACPカード、AJカード、または自クラブ独自カード)
・ブルベカード返送料(カードだけなら定形郵便82円+封筒代)
・主催クラブ(通常は任意団体なので代表者個人)の賠償責任保険

(準備に必要なもの)
・コース作成
・コースチェック/試走

(実際に必要となるBRM運営当日の支払い)
・スタート、ゴール設営に関わるもの
 スタッフ個人の車であればガソリン代
 レンタカー(カーシェア含む)
 ドライバー保険(普段車に乗っていない人が他のスタッフの車を運転する際に必要)
 スタート、ゴール地点の利用施設代

・備品として必要となるもの(一度買えばある程度使える類いのもの)
 テーブル
 椅子
 簡易テント
 LEDランタン
 クリップボード
 ボールペンなど筆記用具
 (その他備品)

・距離の長いBRMでの追加支払い
 通過チェック設営に関わる費用(移動費用、設営費用)
 巡回車(コースによっては必要)

・等々・・・

 基本的に入ってくるのは「参加費」だけです。
参加者ひとりあたり1000円だったり、1500円だったり、2000円だったり。
これが高いか安いか、人によって感覚は異なると思います。
ただし、実際に運営をしてみると、どんぶり勘定では難しいことだけは理解できると思います。

私が所属しているクラブでは、今年は200kmで会員が1000円、会員以外が1500円という参加費になっていました。

会員は年間でクラブとしての保険加入(参加も主催もクラブ内の活動であれば同じ保険でカバー)をし、スタッフ作業を年間通じて行う人は賛助会費は特に設けず、それ以外は賛助会員として任意で1000円単位で運営に協力するための賛助会費を供出する仕組みにしています。それゆえ、そのような運営負担をしていない外部の方とは参加費を分けることにしています。

通常のBRM参加費の集め方も、他のクラブとは異なり(私の個人的な拘りで)ゆうちょ銀行振替口座へのお振り込みをお願いしてきました。
SE(スポーツエントリー)を使うというのは多くのクラブで行われていますが、外部の民間サービスを使うわけでコストがかかります。参加費からそのコストを差し引く、ということをせずに済むのが、直接銀行振込をしてもらう方法です。ゆうちょ銀行振替口座は少額を振り込んで貰うには振り込む側のコストも低く、受け取り側には一切コストがかかりません。

エントリーされた参加者の参加費をデータを照合して「入金消し込み」していくには事務方スタッフの手数がかかります。かつては私自身が直接それを担当していて、自分の時間を供出することで、参加費を100%そのまま入金できるような運営をしていました。

 通常のBRMであれば参加者が参加費以外に負担するSE利用料は200円なので、参加費に200円追加で支払うことになります。
主催者側は、SEに対して1件あたり100円とか規定の手数料を支払い、さらにイベント毎に振込入金して貰う手数料を1000円とか決まった金額で支払う必要があります。
またSEに掲載するための年鑑費用を1ページ(契約)毎にいくら払うというものもあります。
(※現在の契約金額は知りません)

 年間の開催回数が少なかったり、参加者数(募集)が少なかったりだと、これらのコストは無視できないものとなります。

 変動費で言うと、1件あたり100円程度のわずかな金額と見えるかもしれませんが、参加費1000円に対して、参加が追加で200円払ったり、主催者が100円差し引かれたり、ということを避けるために、ちまちまと銀行振込の消し込み作業を毎回続けてきたわけです。

 私が担当していた時でも、それらの差額の積み上げがあって、さらに賛助会費をいただいていて、
初年度の2014年は、ほぼ収支がトントン、2015年は実質赤字、募金とスタッフ個人の補填で収支を合わせていたりします。

 スタッフから離れて冷静に俯瞰して眺めてみると、計算上はそれで確かに100円だかのコスト低減を積み重ねて可処分できる運営費をかさ上げしてきていますが、それを支えていたのは、スタッフの「ただ働き」でしかないのです。
相互扶助で、多くの人がスタッフ作業を公平に分担しているのであれば、そういうものも許容できる範囲に収まるかもしれません。ただ、現在はまだ特定のスタッフに無理な事務作業が集中する傾向が強く、継続して運営していくことは難しいのではないかと思います。

 運営費が不足しているからといって、参加費を上げることがAJから許されておらず、かといって200kmなど短い距離のBRM参加者に応分負担以上の参加費を納めてもらうという方法も心情的に取りづらく、ギリギリのところでスタッフが泣くという選択をいままでやってきたことは、間違っていたと反省する次第です。

 今後はもう少し合理的な運営がなされていくとよいのですが。


 
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