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ちょっとしたことが未経験だとわからない [BRM四方山話]

2013.11.14(木)

 先日、仲間内でブルベ談義をしていてその中でチラッと出てきた話なのですが、
「ゴール近くになって何でもないところで落車しちゃう人が結構いるんですよね。」というのがありました。

 きっと、もうすぐゴールだと思って気が緩んじゃうんでしょうけど、そういうちょっとしたことが未経験だとわからないのかもしれない、と話していました。
ショップでも地域でもどこかのクラブチームとかに入って、自転車の走り方とか教わってきてるような人にはそういうのはあまり無いらしいですが、ひとりで走ってきてポッと出でブルベに参加してくるような人だと、枝葉のように見えて大切なことがあまり身についていないのかもしれません。

 自分自身がかつてそうだったわけですが、幸いブルベを始める前にブルベを走っている人と知り合いになって、初めてのブルベは、数人一緒に前後して走るようなことから始めることができました。

 その時の最後はどうだっただろ?

 そう思い返してみると、終盤はやはり「もう少しでゴールできる」と浮き足立っていたような気がします。
その時はいろんなものが見えてなかったな、とその後の経験でそれなりに知恵がついてきていることが自分でも分かります。今は無意識のうちにやっていることも、かつては全く知りもしなかった事がいくつかあるわけです。

 習うより慣れろ、ということもあると思います。だからとにかく走ればいい。そういう考えもあるでしょう。
でも、安全に関しては、その前に知識としていろいろ知っておいた方がよいこともあると思うのです。

 ブルベが通常のサイクリングと違う点が何か? そしてそれが自分自身の行動に違いを及ぼすところは何か?
走ったことが無い人には即答できないかもしれません。また個人差もあるでしょう。

 一番大きな違いは、「指定されたコース」を走る為の「キューシート」だと思います。
勝手に好きなところを走るわけではありません。次にどこで曲がればいいのか?どうしても意識がそちらに向いてしまう時間が発生します。時間が気になる、コースが気になる。サイコンを見て距離や時間をチェックする頻度が増え、キューシートを確認するのにチラ見から場合によっては凝視してしまうようなことも……(これはダメですよ)

 前を見ていない、これに尽きると思います。そして小さな段差や溝に翻弄されバランスを崩し落車する。

 前を見ていない、もしくは前走者に近づきすぎて前走者しか見ていなくて路面もその先の道路状況も自分の目でチェックしようとしない。これも同じことが起きます。

 注意力は長距離になると徐々に落ちていきます。200kmは走れても、前半他の人のペースに攪乱されて飛ばしすぎたりすると中盤以降にありえないほどガクッときてしまうこともあります。自分の体力、精神力がどの程度あって、どのくらい削りながら走っても最後まで十分な力を温存できるか?ということがロングライド、特にブルベでは必要になると思うのです。ファストランでぎりぎりまで使い切るように走る人であったとしても、自分の体力などがどう削られていくか、かなり正確に把握できていないと踏み倒すことも難しいと思います。

 個人的にもうひとつだけ言うとすると、自分の中で決めているルールがあります。

「○時間切り」とか、ゴールタイムを目標として置かない。

 これは、最初のブルベで「10時間切りしたい」とかいう人と一緒に走ってたので、最初から出来た訳ではありません。ある程度の目標を持つのはよいと思います。ただし、ゴール間際になって、それが10時間だったり9時間丁度だったりの目標に対して「このままだとギリギリ間に合うかどうか?」という状態になった場合、今だとあっさり
「○時間オーバーにする!」と自分に言い聞かせます。そして、足を少し緩めます。

 ウェーブスタートだと前後走っている人で数分刻みで違う時間の人もいますが、スタート時刻が1つしか無いようなブルベのゴール手前1時間とか20km手前ぐらいにこれが起きると謎の同調圧力で集団でペースアップというか、追い抜き合戦のようになってしまうことがあるのです。だいぶ前にこの状態の集団に後ろから囲まれてしまったことがあり、ついていけばおそらく「○時間切り」というのになったのでしょう。そこそこいいペースで自分も走れていたので、その手前までは自分の頭の中でスケベ心が無かったわけではありません。
 でも、その集団を見た瞬間、一気に気持ちが萎えるというか、これは危ないという思いの方が強くなり、それ以来そういう局面では、ひとりで後ろに下がって行くことを選択するようにしています。
(ちなみのその時は300kmで、完走時間は15時間00分丁度でした。ひと踏みすれば15時間切りだった?)

 例外はあって、制限時間いっぱいのゴールに向かって必死に漕ぐことはたまにありますが、それ以外で時間のために何かを犠牲にしようということは自分の中では思わないようにしています。何を優先するかはその人次第でしょうが、そのブルベ1本の為にそこまでリスクを負うことは無い、次のブルベも走り続けられるようにする方が自分にとっては優先順位が高い、ということですけど。


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コメント 4

たまけん

自転車ではないのですが、昔車の免許をとった時に、そこの学科のある先生が、「一番事故を起こしやすいのは自宅の近くや目的地近く。もうすぐ着くと安心して気が緩むのが原因なので、気をつけるように」と言われたのがすごく印象的で、今でも車でも自転車でも目的地近くはかなり気をつけて走るようにしています。ただ、静岡の300kmのときはあと10分しかない!状況だったので焦っていて、後から考えれば危なかったのかもと思います。
そうそう、木登り名人のアドバイスも登ってから降りてきてもう落ちても安心というところで「気をつけろ」といった話も有名かもしれません。
by たまけん (2013-11-14 19:19) 

pika

>たまけんさん
車もそうですね。遠足でもそうですが(^^;)


by pika (2013-11-19 14:42) 

たまけん

そうでした!お家に帰るまでがブルベ(遠足)でしたね^ ^);
by たまけん (2013-11-20 11:44) 

pika

>たまけんさん
そうなんです。(^^;)
無事にお家に帰るのが一番です。
by pika (2013-11-25 11:55) 

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