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BRM615西上州300の準備・キューシートの仕込み [BRMスタッフ見習]

2013.5.17(金)

 コース自体は基本的には決まっていて、サイトの案内でルートラボを参考までに事前公開しているのですが、キューシートとしてはまだ起こしていませんでした。キューシートの作成は、人によっていろんな表現スタイルがありますし、どうやって作るかというプロセスも千差万別かもしれません。

 西上州300については、定峰200、花園200、青葉400あたりをベースにして、西上州やまびこ街道をプラスして距離をうまく300kmになるように調整して組み立ててあります。スタート地点とゴール地点を固定した場合、300kmブルベだと許容される範囲は302km〜306kmぐらいがスイートスポットです。短い方は許されないのは当然として、長い方も310kmとかになると最後の最後でゴールだけタイムアウトというリスクがでてくるので、あまり適切なコースとはなり得ません。有人でなく無人PCとしてコンビニのレシートチェックを活用していますので、この場合は、ゴール受付場所とは関係無く、長くなったら302km〜308kmぐらいまでの間で適切なコンビニをゴールとして設定するなど、工夫が必要です。
(発着地に近いところは市街地で平均速度が低くなるコース特性があるので、郊外型のブルベと比べるとこのあたりの時間と距離に対する設定は真剣に考える必要があります。)

 それでも、ゴールのコンビニと、スタッフが待機して受付をする場所(私達の場合はファミレス)が離れていると、参加者からするとその間の移動が少し億劫に感じることもあるわけで、なるべくそういう設定にはしたくありません。そういったことを考えると、距離を自然なコース取りの中で調整するのは、それなりに大変だったりします。

 距離調整は、ショートカット、またうっかりミスコースを誘発することが無いように、PCを置く場所にも影響を与えます。そのあたりを一旦全てテーブルの上に並べてみて、参加者のモデルを設定して通過時間や補給、休憩タイミングをシミュレーションしながら、違和感が無いように仕込みます。

 ベースになるキューシートはありますが、それでもひととおり第一版を仕上げるまで、4〜5時間程使っています。この時間が長いと思うか短いと思うかは、実際作ってみないとわからないかもしれません。
粗めのキューシートであれば、行数も少なくて済むのでもっと短い時間で作れます。細かめのキューシートとなると、1行増える毎に、潜在的なミスが増えるので、見直しの時間などが倍々で膨らんでいきます。
よくありがちなのは、あとから修正を加えた時に、行を追加したり削除して、区間距離や積算距離がずれてしまうということがあります。また、交差点名の記述を修正する際に、一度修正したのに、修正していなかったひとつ古い版からデータをコピーして来ていて、間違っている方に上書きしてしまったり、凡ミスによる間違いは、気をつけていても意外と起きるものだったりします。
 このあたりは、当然スタッフ間でレビューなどを行い、複数のスタッフの目でチェックをすることで防ごうとしていますが、ほんの数点修正した際に、全部を一からすべてチェックしてくれる人は多くありません。そして、だいたい合ってる、ということから、ざっと見て「OK」と判断する人も多いようです。
 個人的には、仕事でも趣味でも、このあたりは痛いほど経験してきているので、なるべくミスを減らすための方策として、キューシートの場合は、
・「土地勘があってコースをよく知っている人」
・「あまりコースを知らず、またキューシート自体も知らない人」(俗に言う素人)
の最低2人にレビューをして貰えるようにお願いしています。こうするとミスが発見される率が高くなり、結果として精度は高くなります。

 とりあえず、昨晩夜中に仕込んだ訳ですが、自分自身の再度のチェックは日を改めて、一度寝かせて時間を置いてからチェックした方がニュートラルに眺めることができ、また集中力も保つことができるので、効果的にチェックが行えます。そして、他の人に見てもらって、ミスや修正した方がよい点があれば、それを溜めておいて、実際に修正を反映させるのは後で決めたタイミングで一気に行います。
都度、修正するやり方もありますが、結果として、精度が高くなるより、デグレ(注)を起こしてミスが残る、あらたなミスが出る、ということにつながりやすいです。また、トータルでの作業時間も長くなります。
(注)デグレ:元はシステム屋さんの俗語で、英語のデグレードが語源。古い版に戻ってしまったりすること。また、治ってたはずのバグがまた仕込まれて戻ってしまったりすることなどを指す。

 参加者からすれば、早めに公開して欲しい、という気持ちがあるでしょうが、後で修正が発生する可能性が高い場合は、出さない方が安全という考え方もあります。一度、出してしまうと、そこでダウンロード、印刷をした時点で、「もうこれで準備OK」と考える参加者が多くいるからです。これまでいくつかのブルベで、古いキューシートで走っている人を見ています。場合によっては、それが元でミスコースやトラブルが起きているケースも知っています。
 最新版のキューシートをお使い下さい。主催者側からすれば、そういう言い回しでサイトに情報を載せています。参加者が常に最新版のキューシートをダウンロードして使ってくれることを信じたいと思うでしょうが、実際に人はそんな風には動きません。些末な距離とか、交差点名の若干の文字違いなどは特に問題はないでしょうが、大きな距離の違いや、PCの変更がある場合には、主催側が細心の注意を払って、参加者に正しい情報が伝わっているか、能動的にチェックをかけていく必要があると思っています。
(これは私個人の考え方であって、他の主催者がそう考えているわけではありません。一般的には、参加者がすべて自分の責任で準備をする、ということになっています。)

・キューシートにバージョン番号を入れる、日付を入れる、など、どの版か一目でわかるようにする
・改定する際には、改定があったことを伝える
・改定されたところがどこか分かるように差分を色分けして表示する(または正誤表を出す)
・当日のブリーフィングで、これらのことを再度参加者に説明する
等々

 改定を入れると、これらの手間が増えるわけです。
また、キューシートを元に、参加者自身が加工してコマ図を仕込んだりしていると、あとから改定があると、その作業自体をもう一度一からやり直さなくてはならなくなったりします。

 開催日直前の天災起因のコース変更や工事による迂回などがあれば仕方がありませんが、それ以外では、なるべく改訂が無いように準備してから公開する。それが一番、参加者も主催者も必要以上の手間が増えずに準備ができることにつながると思っています。

(おまけ)
ということで、公開までもう少し時間がかかります。
また、スタッフの認定試走(事前試走)後に、修正が入る場合もありますので、そうなった時はご容赦願います。
BRM615なので、スタッフ試走は6/1〜できるのですが、個人的にはBRM601興津600に参加する予定なので、そのタイミングでは西上州300の試走はできないのです。
認定にはなりませんが、その前に下見試走などは部分試走で行っていますが、300km通しでは直前にしかできません。

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