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完走する力 [BRM四方山話]

2013.9.24(火)

 何のために走るか?

 もしかしたら根源を問われているのかもしれませんが、途中で辞める、最後まで走り抜く。
そこには全く違うものがあるような気がします。

 ブルベの目的が「認定を貰うこと」の比重が高くなりすぎると、途中のPCでタイムアウトした時点で走るのを辞めてしまうことがあります。
身体や機材のトラブルなどが絡んでいてそれ以上走ることが危険という判断で辞めるのと、走れるけど認定には結びつかないから辞めるのとでは大きく異なります。

 記録上はDNFとなり、細かいステータスでいうと、どこそこでAbandonということになります。

(※ abandonなんて、受験の単語帳でしか見た記憶がないぞって思ったりもしますが、PBPの走者ステータスとかで途中DNFの人はどこかのPCでAbandonという表記になってるのを見かけたことがあります)

 ブルベの基本はランドネ Randonnêe です。自転車でのランドネ。
それが何を意味するか、何を重要視しているか、日本語で説明されたものはそう多くないので、断片的な知識や情報をもとに推測するしかないのかもしれませんが、長距離耐久(周遊)サイクリングについて自分なりの理解は必要だと思う訳です。

 厳しい天候だったり、激しいアップダウンのある険しいコースだったり、規定時間以内にゴールできなくても最後まで走った人には、ある種の名誉として「認定外完走」という呼び方をすることがあります。
時間内に完走して認定を貰うのが一番かもしれません。でも、それが無くても最後まであきらめずに走り抜いた人は、ランドヌール精神という観点からみて仲間から賞賛される対象になりえます。

 どんなことがあっても走り抜く、というのが原点なのだろうと思います。

 断片的な情報のひとつとして、BRM主催者規則(和訳)があります。

(ルートについての記述を一部抜粋して引用)
ルートの選択は主催者に任されるが、ブルベコースの距離について(の制限)は別として、同一の環状経路を
複数回周回するのは許可されない。理想的には、ルートは往復コースで、交通量が少なく、容易に辿れる道路
であることが望ましい。道路は夜間走行に適しているかを留意して選ぶこと(道路標識や路面の舗装状態など)。
コースは長距離周遊サイクリングであるという精神に従い、また、リタイアを最小にするために、フィニッシュ地点
に近い地点をコース途中で通過することを避けるとよい。地形的に特に厳しい箇所を通る場合は、コースが最2 
初に発表される時に説明されるべきである。ブルベが開催される日程と場所の決定には、可能なら雪や極寒や
酷暑など、天候を考慮されるべきである。
(引用終わり)

 この文面は何度も何度も読み返しています。
走っている途中で、リタイアしたいという誘惑に駆られることもあるわけです。人間誰しも弱いですから。
それを防ぐためにあえて鉄道(輪行)は利用しづらいルートにしていたり、という配慮もあるのだろうな。
PBPのルートを見て、そう思ったことがあります。

 完走する力、諦めない意志、というものはブルベを走るうえでとても大切なもののような気がします。

(おまけ)
 定峰200を「初心者向け」と標榜している理由のひとつに、リタイアポイントがこっそり仕込まれている、というものがあったりします。どんなことがあっても走り抜くのが基本とは言っても、初心者にとってそれはハードルが高い場合もあるわけです。
 PC1で辞める、という選択はさすがに無いでしょうが、山伏峠越えで力尽きてしまえばPC2秩父へ降りていくところでリタイアすることもできるようになっています。手前の横瀬、または西武秩父から西武池袋線が利用可能。
また、定峰峠を越えて和紙の里まで到達しても、その先走りきる自信がなければ、小川町から東武東上線が利用可能。その先もJR八高線から近いところを通り、西武池袋線の飯能駅も通ります。
 体調不良やメカトラなどで断念せざるを得ない場合は、輪行袋さえあれば比較的簡単にエスケープできるように仕組んでいます。

 圧倒的に力不足だった場合は、リタイアする方が正しい選択かもしれません。
でも、30分オーバーしても、1時間オーバーしても、最後まで走り抜くことができたら。
次に完走(認定)することにつながっていくと思うのです。


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