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コースの予習はどこに重点を置くべきか(完走できるか・できないかの瀬戸際) [BRM初心者講座]

2013.6.20(木)

 ブルベのコースはそれこそ千差万別で、走者の脚前も同じくだいぶ異なります。
そうは言っても、大目的は「時間内に完走すること」であることは共通事項ですので、そういった観点からコースの予習もするべきなのだと思います。

 私は(三味線弾きでなくマジで)遅いので、たいがい最後尾に近いところを走っています。ちょっとしたトラブルや、少しばかり観光とかグルメポイントで時間を使い過ぎると、途中のPCでタイムアウトを意識する必要があったりします。そういう観点から見た場合の、「堅い」予習方法について少し書きたいと思います。

 ブルベのコース情報はキューシートで提示されますが、自分でルートラボを引いてみるなどして、各PC間毎の濃淡をまず確認しておくことが最初にやるべき作業となります。自分の脚前に対して、それぞれの区間がどの程度で走ることができるか所要時間を予想しておくわけです。
上りに強い人であればアップダウンが多少あっても、さほど平均速度は落ちないかもしれません。平地に強い人であれば信号ストップの回数にもよりますが平地で大きく距離を稼げる人もいるでしょう。そのあたりは過去のツーリングやブルベの経験から自分の走力の実力として、ある程度は所用時間の予想がつくようになっていると思います。

 天候に恵まれた場合の想定で、ゴールまである程度の余裕時間を残して到達できるという予想がつくと、そこで安心してしまうこともあるでしょうが、私の場合は「最終区間をどうやって走るか?」というところを重点を置いて、さらに確認するようにしています。
その理由は「ブルベでは何が起こるかわからない」という前提があるからです。途中で荒天になる、体調が悪くなる、メカトラなどで移動速度があげられなくなる、等々、何らかの要素があって遅くなることは往々にしてあるからです。

 具体的には、最終PCからゴール地点までの距離と所要時間、最低必要となる移動速度について再計算しておきます。ブルベの距離は200kmなら200kmぴったりということはなく、たいがい数キロ長くなっています。短いと1km程度のこともありますが、たまに10kmを超えるようなコースもあったりします。これが曲者で最終PCのクローズ時間までいると、場合によっては(貧脚だと)どんなに頑張ってもゴール地点でタイムアウトしてしまうことがあるのです。

 手元に過去のキューシートの現物が無いので具体的な数値は若干誤差があるかもしれませんが、過去一番苦労したのは、2010年のBRM406宇都宮300でした。
最終PCはPC5(馬頭)で266.6km地点、このPCのクローズ時間はメモによると7時スタートだと日付が変わって翌日00:44だったそうです。
(公式のPCオープン・クローズ計算機で計算しなおすと翌日00:48と出る)
そしてゴールとなる宇都宮森林公園はPC5から45.2km先の311.8km地点。

PC5のクローズ時間いっぱいまでいると、PC5〜ゴール地点までは45.2kmを2時間16分で走る必要があります。
平均時速15km/hだと33.4km分の時間しかないわけで、必要となる移動速度は最低で19.94km/hなので20km/hが必要となるわけです。

この日の宇都宮300は前半の途中、勿来に行くまでの山の上で雪が降りずぶ濡れになったあと、復路の夜の峠越えで手足が凍り付き、といった具合でした。
山間部で途中少し雨に降られるぐらいは覚悟していましたが、雪までは備えていなかった人が多く、中盤から後半にかけてはだいぶやられた状態で走っていたことを覚えています。

そしてPC5からゴールの宇都宮森林公園までの区間には、大きな峠越えこそないもの細かいアップダウンが多い八溝グリーンラインを通るのです。最後はラスボスの鶴カントリーも待ってます。獲得標高というスペックからだけでは見えにくい地味なつらさがある区間でもあります。(徳次郎Sの前後など信号も多少あって、よく引っかかります)

事前にコースプロフィールをちゃんとチェックしておけば、この区間を20km/hで楽々と走れる人であればいざ知らず、自分の場合は通常の走行ではいいとこ18km/h程度までしか出ないだろうという予想がつくわけです。
18km/hから逆算すると、45.2kmの所用時間は2時間31分となります。
16km/hから逆算すると、同じく所要時間は2時間50分となります。安全策はこちらでしょう。
パンクなど途中でのトラブルがなかったとしても2時間50分前である、0:10にPC5を再スタート切るぐらいでないと危ないという時間のとらえ方を事前にしておく必要があるのです。

さらに言うと、PC5のクローズと再スタートの時間の関係がそうなるということは、PC5の到着時点で1時間の貯金が必要になるという意志をもってPC4〜PC5の間で走る必要が出てくるわけです。

ゴールまでの余分な距離があって、途中の天候要素で身体にダメージが蓄積されて、さらに時間もおしてきている。
そんな状況になると、最後は結構サバイバルになるのです。

この時の実際は(ウェーブスタートでの時間を補正してずらすと)PC5を00:03に再スタートして、ゴールは02:34と2時間31分かかっています。移動平均は丁度18km/hですがこの区間は本気で踏みました。(当社比)
ワントラブルで30分失うと終わる、という認識の元に珍しくリミッターを外して本気で走ったわけですが、それでも18km/hまでしか出すことができずで終わりました。(実は今よりもだいぶ走力があった頃の話です)

最後の区間でもし途中でミスコースしたら?それは即終わりを意味します。往路と復路で違うのであれば、そのポイントをどう曲がるべきか。同じであっても初見の場合は往路と復路で見え方が変わるので、往路の時点で後ろを振り返るなどして、景色を頭のなかにたたき込んでおくなど、ミスコースを防ぐためにできることは沢山あります。昼間と夜とでは当然見える景色も変わります。目印は自分の目で確認しておくことが必要です。
(余談ですが、こういった所要時間のシミュレーションや景色の見え方のチェックを現場でするというのは、元がダイバーあがりで学生時代ガイドダイバーのようなことをしていたりという経験から来ているかもしれません)

この時はどこで信号に引っかかる可能性があるか。ということも含めて脳内シミュレーションを事前にしておくことによって、18km/h以上の移動は無理という自分なりの判断があって、それを元に残り時間をどう使うかということを実際の本番当日にPC4やPC5で確認しながら走って、なんとか完走(認定)をすることができた次第です。脚が無いなら頭を使うしかないのです。

本来、2時間ぐらい余裕がある走り方をしていれば、ここまでシビアに考える必要はないでしょう。
でも、走力が無い人や、途中で天候要素や様々な理由で時間を失う場合を考えると、こういったところを事前にしっかりと押さえておくことで、きっちり完走することにつなげていけると思うのです。
最後の区間の走行イメージをしっかり作って、それができるように全体を組み立てていく。途中の時間の使い方、がんばり方、休憩の仕方、全ては計画どおりに行かないにしても、ベースラインを作っておくことで、様々な変化に対して臨機応変に対応できるわけなのです。

(おまけ)
個人的には、最終PCをほぼクローズ時間に通過できたら普通に走ればきちんと完走できるコースが望ましいと考えています。自分で引くコースについては、そういう観点でチェックをして余分な距離が長くなりすぎないように、また最終区間が厳しくなり過ぎないように配慮しています。
もちろん、そんなことは考える必要が無いという判断をする主催者やコースがあってもよいでしょう。発着地が固定しているコースであれば多少の距離の誤差はどうしても発生してしまいます。長い分には認定を受けるコースとして問題はありません。
が、そういう罠が隠されているコースかどうかは、事前にキューシートや地図読みから参加者がしっかり予習して見抜くことが大切なのだと思います。


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簡易ヘッドランプ固定方法 [BRM装備]

2013.6.19(水)

 夜間走行のあるブルベでは、ヘッドランプ(通称:ヘッ電)があると便利です。
人によって装備は様々ですが、ヘッドランプは大きく分けて2つに分かれるかもしれません。
・キューシートを確認するためのもの(ハンドルバーあたりが照らせればOK、小型軽量タイプ)
・進路や交通標識を確認するためのもの(ハイビーム並の大光量タイプ)

前者は、登山用の小型軽量ヘッドランプなどが流用できます。元々ゴムバンドなどで頭に付けるものですから、そのバンドを利用して何とかしてヘルメットにくくりつければOK。具体的な方法は現物合わせになるので、ヘルメット形状によります。

ライトとしての代表的なものはこういったものでしょうか。CR2032x2個タイプ
(同じものをキャンプ用に使っています)

ペツル(PETZL) イーライト E02P2

ペツル(PETZL) イーライト E02P2

  • 出版社/メーカー: ペツル(PETZL)
  • メディア: スポーツ用品


後者については、ヘルメットへの装着で苦労することが多いのですが、ヘッドランプとして販売されているものでなく、市販の小型LEDライトを使って、こんな感じで簡易的に固定することも可能です。

例えば、少し前に流行ったGENTOSの閃など。単4x3本タイプ
ブルベライダーであればどこのご家庭にも2〜3本転がっているのではないでしょうか。(ほんとか?)

GENTOS(ジェントス) 閃 325 【明るさ150ルーメン/実用点灯10時間】 SG-325

GENTOS(ジェントス) 閃 325 【明るさ150ルーメン/実用点灯10時間】 SG-325

  • 出版社/メーカー: GENTOS(ジェントス)
  • メディア: スポーツ用品



手持ちにあるのは旧型のSG-305ですが、上にあげたSG-325と形状はほぼ一緒です。

重量はキッチンスケールで量ってこのくらい。誤差はあるでしょうが電池を入れた状態で104g
それほど重くはありません。
DSC_9589.jpg


私が被ってるヘルメットは、デザインの古さを感じますがGIRO Atmos(実は3個目)
ライトを固定しづらいヘルメットです。
DSC_9590.jpg

20cmぐらいのタイラップがあれば、タイラップ2本でこんな感じに括り付けることができます。
前から見るとこんな具合。
DSC_9592.jpg

斜めからみるとこんな具合。
DSC_9591.jpg

このタイラップは普通のタイラップなので、一度縛り付けたら緩めることができないタイプです。
そういう場合は、ニッパーかハサミで余分なところを切り取っておきます。
処理後はこんな感じ。
DSC_9593.jpg

簡易的な固定方法であれば、お金も手間もかけずに、家に余っているLEDライトを使って、ヘッドランプ代わりにすることができるという一例です。
GENTOSのこの手のライトは、それなりに前方を照らせますので、配光を絞っておいてハイビームのように使うことで、前方の路面で頭が向いた先を照らすのに役立ちます。

本体後ろのオレンジ色のスイッチを押すだけでON、OFFが切り替えられるので操作性も特に問題はありません。

長距離を走る際に使う場合は、途中でバッテリー(eneloop)の交換も考えておく必要がありますが、うまいことヘルメットのR(曲がり具合)にあわせて留めておくと、この状態で後ろのキャップを緩めることが出来、中のバッテリー交換も可能です。

100gちょっとですが、これが重たいという場合は昼間は外しておいて、夜になる直前にこの仕様にするなどで対応可能です。ニッパーやハサミを持ち歩くことはあまりしないでしょうから、100均で売っているミニカッター(2個入り)のひとつをツール缶へ入れておくなどするか、頻繁に付けたり外したりするなら、再利用可能(緩めることができる)タイラップを使うのも一つの手だと思います。

キューシートを照らすという意味では、こういったヘッドランプ代わりにしたLEDライトは明るすぎて、逆に見づらかったりします。その点はご注意下さい。

ヘッドランプ単体で見ると、同じGENTOSでも専用品のこういったタイプがあります。
単3x3本タイプ
(似たようなライトがいくつかあります。私はこれと同系統のものを使っていましたが重たくて最近は使っていません。)

GENTOS(ジェントス) ヘッドウォーズ 【明るさ200ルーメン/実用点灯12時間】 HW-777H

GENTOS(ジェントス) ヘッドウォーズ 【明るさ200ルーメン/実用点灯12時間】 HW-777H

  • 出版社/メーカー: GENTOS(ジェントス)
  • メディア: スポーツ用品

前方にライト、後方にバッテリーケースと分割されているので、ヘルメットや頭に付けた際の重量バランスは良く出来ています。またバッテリーケースの方に赤色LEDの灯火があるのでヘルメット尾灯としても機能し便利でした。
が、個人的にはどうもちょっと重たくて昼間の走行からこれを付けて走る気がしません。夜間走行時のみ使っていて、かなり重宝していましたが、今はキャンプで暗いときに撤収する時に使うとか、ブルベの受付設営時に使うぐらいになってしまいました。

それよりは軽いタイプで電池ボックス込みのライトで、こういうタイプを夜間のみ使うようになっています。


GENTOS(ジェントス) デルタピーク 343H 【明るさ150ルーメン/実用点灯8時間】 DPX-343H

GENTOS(ジェントス) デルタピーク 343H 【明るさ150ルーメン/実用点灯8時間】 DPX-343H

  • 出版社/メーカー: GENTOS(ジェントス)
  • メディア: スポーツ用品


私が使っているのは、HR-730HWH(おそらく廃盤:公称125ルーメン/実用点灯3時間)です。
単4x3本タイプ

付属のゴムバンドを一番短くなるように調整しておいて、
DSC_9594.jpg

ヘルメットにこんな感じで絡ませていくと、
DSC_9595.jpg

そのままでも何とか括り付けることが可能です。
DSC_9596.jpg

この系統のライトの良いところは、カタログ値で112gという軽さ。
あとメインのヘッドライト以外に、小型のサブLEDライトで白(サブ2灯)や赤、青があるということです。

右のスイッチがメインライトのON,OFF、左のスイッチがサブライトのON,色の切り替え、OFFとなっていて、操作性も良いです。
前方を照らすヘッドライトとしては右のスイッチでONにします。
フォーカスコントロールがついているのでワイド配光からスポットまで調整できますが、ライト自体には若干ムラがあって、真ん中に少し暗いところが出来たりもします。個体差も大きいでしょうが、安いライトなのでそれ相応なのでしょうが、十分実用に耐えられます。
DSC_9599.jpg

手元のキューシートを照らす時は、左のスイッチを3回押すと、赤、青、白(サブ2灯)、消すときは、同じく左のスイッチを1回でOFFといった感じですが、使わない赤、青が間に入るもの慣れれば煩わしくはないです。
下の写真だと分かりづらいですが、サブのライトは4灯あって、真ん中2灯が白でこれだけでも手元は照らせますし、車体の前方もすぐ近くなら明るく見えます。
DSC_9598.jpg


重さが気にならない人は、スタートからゴールまでずっとヘルメットの上に付けっぱなしで固定でしょうが、そのあたりは人それぞれでしょう。
これが正解ということではありませんが、何かの参考になれば。


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ツール・ド・フランス(講談社現代新書)読んでみて+ブルベの歴史など [自転車本]

2013.6.19(水)

 昨日の朝、TwitterのTLを何気なく眺めていたら、著者であるスポーツジャーナリストの山口和幸さんが、つぶやいているのを見かけて、

「ツール・ド・フランス」というタイトルで、講談社現代新書で発売されたことを知りました。

ツール・ド・フランス (講談社現代新書 2214)

ツール・ド・フランス (講談社現代新書 2214)

  • 作者: 山口 和幸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2013/06/18
  • メディア: 新書
講談社現代新書なので、こんな感じのカバーですが、実際にはタイトルのところ以外、約8割!ぐらいの大きな帯がついていて、パッと目を引くデザインになってます。

 へぇ〜、面白そうだな、とその場で検索してみたら、Amazonではまだ未発売というステータスでしたが一旦ポチっと。
その後、他のところも検索してみたら、hontoでは既に24時間以内に発送、というステータス。

午前中に再度検索してみたら、Amazonでも在庫ありになっていたので、自分のオーダーステータスを確認してみたところ、特に変化が無かったので、「これはまずい」と思って朝入れたオーダーをキャンセルして、再度Amazonからオーダーし直しました。

 このあたりはAmazonの仕様が実際どうなってるかわからないのですが、発売日に在庫ありとなった場合は、こうやってオーダーしなおすと、当日入手することが可能です。
※私の場合は、Amazonプライム会員でもあるので無料で当日お急ぎ便の適用が可能

予約だと、デフォルトが通常便なので出荷は今日中に行われても、到着は明日以降で酷いときはメール便だったりして、何度か発売日の翌日以降に届くことがあったり。急がなければ別によいのですけど(苦笑)

 そんなことは置いといて、なぜ「ツール・ド・フランス」を買ってお勧めしてるかというと、ブルベの歴史を少し囓ったことがある人はご存知でしょうが、ツール・ド・フランスの歴史には、その前に開催されていたPBP;Paris Brest Paris がレースだった頃が原点として出てきます。

 私自身のことで言うと、ロードレーサーである今の愛車、2007 TREK Madone SL 5.2 を買ったのは、ちょうど2007年のツール・ド・フランスをJsportsでTV観戦している最中だったりします。
ツールのことは、おそらくそれよりも昔、NHKで放送をしていた頃に少し見たことがあったりで、すごいよねぇ、ぐらいの小並感でしか語れない程度ですが、なんとなくは知っていましたが、歴史とか文化とかまではあまり分かっていませんでした。
 Jsportsで見るツールの映像は綺麗で、フォールディング小径車でポタリングというスタイルから、もう少し遠くまでツーリングをしてみたい、ロードレーサーに乗ってみたいと思うようになった訳です。
当時の自分は、まだ車遊びがメインの遊びで、下手の横好きレベルでサーキットの走行会へ行ったり、ジムカーナ練習会に行ったりという感じでしたが、新しい自転車を手に入れてほぼ毎日、多摩サイを走るようになって徐々に興味が自転車にシフトして行きました。
それ以前から小径車では走っているので100kmぐらいは元から走れたというのもありますが、2007年の7月に買ってすぐ、納車前にGARMIN Edge305(705がまだ無かった時代、地図なしの自転車用GPS)を調達して、納車後にはすぐ100km、120km、160kmと距離を伸ばしていったことを覚えています。

 その年、2007年の8月には、前々回のParis Brest Paris Randonneur が開催されていたことは、後になってから知ったのでした。(2007年の秋頃に国内BRMについてはじめて知りました)

 歴史の話には今も詳しくないですし、あまり文献があるわけではありません。ACPやブルベ(BRM)の歴史は、Audax Club Parisien サイトでオリジナルのフランス語版でなく、英語版の方で、英文表記を斜め読みにするぐらいでしか知り得ないのですが、

いろいろ知りたいと思って「ツール・ド・フランス」も読んでみました。ブルベの事については特に記述があるわけではないですが、そんな視点で読んでみても、その昔欧州でどんな風に自転車レースが開催されていて、長距離耐久系の最高峰が、PBPであり、そこから派生してきたのがツールだったりというのも面白いものです。

PBPについては、現在もParis Brest Paris Randonneur とParis Brest Paris Audax がアマチュアイベントとして続いています。
PBP Randonneur は、ACP; Audax Club Parisien によるもの。4年に1度開催されますが、これに参加するために、国内でACP公認BRMが開催され、参加資格であるSR; Super Randonneur を取得すべく、200km、300km、400km、600kmを走っているのです。
PBP Audax は、UAFによるもの。5年に1度開催されるらしく、2011年はPBP Randonneur とPBP Audaxとが同じ年に開催されるという年だったようです。

UAF; Union des Audax Français


PBPに参加する前に、PBPの事を説明するのに、
「おとうさんのツールドフランス」という呼び方をしていたことがありました。

ツールの原点は、耐久レース。
ブルベはレースではなく速さを競うものではない、と釘を刺すのは何も国内だけではありません。
大本のACPでもそういう風に、PBPなどを取り扱っています。
それでも、アマチュアが参加できるイベントとしてParis Brest Paris Randonneur は、パリから西の果てブレストまで600kmを往復して1200kmという長距離を走りきるものとして、お祭り的な色合いも強いとは言え、私たちランドヌールにとっては、誰もがチャレンジ可能な手の届く範囲での最高峰のひとつなのではないでしょうか。

腹の出た貧脚のおっさんが何を言うか?とも思われるでしょうが、PBPを前回走らせて貰って思ったことは、時期が少しずれているのでヒマワリ畑は少し枯れ気味ですが、それを除けば風景はまんまツール・ド・フランス(フランスなのである意味当たり前)
スタート直後は交通封鎖され信号も青で固定。もっとも信号はほとんど無く多くはラウンドアバウトですが、これも最初の数十kmは集団で通過するため、真ん中に警官が立っていて旗を振っている横で右手と左手に分かれて、そのまま進んで行くなど、TVで見たツールさながらの光景の中で自分が走っていたりもするのです。

レースでは無くても、先頭集団はある意味レースに近いスピードで走り抜けていきます。裏ではこっそり、誰が速いとか、そういう話にもなっているようです。地元のクラブの誰が速いとか、その手の話題には事欠かないのでしょう。
そして、コース沿道には応援してくれる人がたくさんいます。レーサーではないですが、長距離走の選手としてそれなりに尊敬され親切かつ丁寧に扱って貰えるのです。

長距離でなく山岳系が好きな人などは、エタップ・デュ・ツールなどを走られるのが簡単でしょう。
ブルベを走る人としては、やはり一度はPBPに出てみるのが一番だと思います。

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西上州300・感想アンケートのご協力ありがとうございます [BRMスタッフ見習]

2013.6.18(火)

 西上州300が終わって、リザルト暫定版の公開に対する修正申し立ても無く、そのまま確定版となりました。

 本当は、ゴールの受付をしながら無事完走された参加者の方からいろいろとお話を聞いてみたいのですが、受付作業をやっていると、そういう時間があまり取れないのが実際だったりします。それを補填するために、オンラインで記入できるアンケートフォームを作って、翌日以降に記入してもらうようにお願いをしています。

 現時点で24人分のアンケート結果が帰ってきています。ご協力どうもありがとうございます。

 ブルベも自転車イベントのひとつですが、主催者は参加者の誰かがたまたま担当しているに過ぎません。イベントを生業としているわけではないので、それなりに知恵を使って工夫はしてみるもの、いろいろと不備なところもあるでしょう。
良かった点、悪かった点、率直な感想だったりご意見だったり、というものは、とても参考になるのです。

 今回は、現時点で集まった回答(記名式)から名前が分かるところを削除して無記名式に修正して、当日運営に協力していただいたスタッフが閲覧できるようにしました。

 参加者にはいろいろな人がいます。スタッフも自分なりの考えがあって思いがあって、実走に出て当日一緒に走ってみて、感じるものもあるわけです。走力が違い、天候に対する備えが違い、経験が違い、個々人の違いによって、同じコースでも、全く違う評価(感想)につながります。
これは主催スタッフを担当している私自身である程度想定はしていても、実際にどのくらい個々人の感想が違うのか、ということをアンケートによって少しでも知ることができると、とても参考になるのです。
他のスタッフも同様だと思います。

ただ、この手のアンケートは、全員が回答してくれるものでもないですし、気を遣って本当の事を書かない人もいます。ですから、良い点などのプラスの評価は少し控えめに受け取って、悪い点などの要改善につながる評価は真摯に受け止めて、というぐらいが丁度よいかもしれません。

 今回の西上州、結果だけで言うと、一番速く走られた方は13時間台でした。そして一番遅かった方は20時間ぎりぎり。パンクなどトラブルがあって、残念ながら20時間以内に完走できず、認定無しで最後まで走られた方もいらっしゃいました。
最初にゴールされた方が一番速いか?というと、そういう訳でもなく、峠の迂回路を楽しんでこられた方とかもいるわけです。ブルベは時間を競うイベントではないので、それぞれの人がそれぞれの楽しみで安全に走られて、ゴールに戻ってきていただければ、それでOKです。

 経験豊富なランドヌールだと、このコースは前半をうまく走ってしまえば、後半はちょっと物足りない感じになるでしょう。実際、そういう感想もいくつかいただきました。
そこだけ一部を切り取って、「あぁ、このコースは面白くなかったんだな」と受け止めてしまうのは間違いです。
 このコースが初めての300kmだったり、まだ経験がそれほど無かったり、また体力面でゆっくり走ることを前提にされている方などからは、後半が下り基調で平坦が多く助かった、という感想が多かったりします。

後半も少しアップダウンを多めに入れてしまうと、脚を痛めたり、途中でタイムアウトしてしまう人も出てきます。
今回は天候がかなり変動しましたが、最悪のコンディションではありませんでした。ある程度荒れても、まずは完走できる。
そういうコースの方が、初心者が多く参加する可能性の高いコースとしては適切だという考えで難易度設定を行っていたりします。

 全ての人が満足できるコースというものは、実際には存在しません。
コース設計者の意図はあっても、それ以上に天候要因だったり、たまたま通過時間の交通状況だったりで、参加者各個人の体験は大きく異なります。

 それでもどういう層をターゲットにして、どのような走り方を想定しておくか、というのは自分でコース設計をする際にはもっとも気を遣う部分でもあったりします。自分自身がそうだということもありますが、平均的なランドヌールよりも脚力的にはもう少し遅い人が、無理なく走れるようなコースを作ることを今のところは志向しています。
強度が足りない人は、上りなどでスピードアップして自分で強度をあげてもらうとか、グルメポイント、観光スポットなど、立ち寄りを増やして楽しんで貰うなどすればよいと思っています。


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追加募集もしてみるものだと [BRMスタッフ見習]

2013.6.17(月)

 終わった話ですが、西上州300ではエントリー受付の方法で、少し変則的な運用を試してみました。

1.定峰200のゴール受付で先行エントリー
2.正規のエントリー(受付期間、1週間)
3.当初の枠で残った分だけ、追加エントリー(残枠分の再募集)

通常であれば、2だけです。1もなければ3もない。

1を行った理由は、突き詰めると興味本位ですが、200を走りきって「次チャレンジしたい」というのは気持ちとしては自然にあるのではないか?ということで試しに受付をしてみたわけです。
(当初の正規エントリーでは、すぐには埋まらないだろう、という予測があって初めてできることですけど。また、定峰200は約100名のエントリーのうち50名以上が初めてのブルベという超特殊事情もあったり)

この1で受け付けたエントリーは18名でした。
翌日から行った、2の正規のエントリーでは、スタッフ込みで約70名ほどのエントリーがありました。

1を行った分を足しても、当初の募集定員までは未達で、一旦募集を打ち切りました。
参加費は振り込みとなりますが、この振り込み待ちで時間がかかるのです。
若干名は締め切りを過ぎてから、こっそり振り込まれていたりもします。

ここまでやれば十分だろう、とは思うのですが、もう1サイクル回してみようということで、
枠が残っている分約30名を上限として、追加募集(再募集)をかけてみることにしました。

結果として、この追加募集も30名のエントリーがありました。
同日に他のブルベの開催が無い、という特殊条件も重なっていますが、追加募集もしてみるものだと思ったわけです。

この追加募集でエントリーできて今回走れて良かったという人の話をゴール受付で少し聞くことができました。
たまたまの縁だったと思いますが、そういう話を聞くと嬉しかったりします。

自分のことでいうと、前の週にAJ宇都宮の牛久発400を完走して今年のSRを獲得することができました。
その前の週にAJ神奈川の興津600を走っていて順番が逆転してますが、そういうこともあるわけです。
今回の西上州300の完走で、今年のSRを獲得することができた人が何人かいらっしゃったようです。
その中で、遠方から追加募集を見て急遽エントリーされた方もいたと聞いています。
可能な限り枠を作ることで、チャンスは拡がる。
当たり前のことですが、忘れずに考えておきたいと思う次第です。

(おまけ)
様々な理由で当日都合が悪くなる方もいらっしゃるので、エントリーされた方の全員が走るわけではありません。
その数のブレ幅がどのくらいになるかは、天候予想にも左右されるため、誰にも事前に予測はつきません。
ゴールで利用させていただく店舗のキャパもあるので、本当の定員についてはもう少し絞る必要がありますが、
なるべく多くの人に実際に走って貰えるよう、どうすれば良いかさらに知恵が必要になりそうです。


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BRM615西上州300・無事終了 [BRMスタッフ見習]

2013.6.16(日)

 昨日開催されたBRM615西上州300、細かいところではいろいろあったでしょうが、何はともあれ無事終了しました。

昨晩は深夜3時頃までゴール受付を延長して待機。帰宅してビール飲んで爆睡して今朝リザルトをまとめあげて「暫定版」として公開したところで、なんとか一区切りつきました。(あとは、修正が無ければ正式に提出するだけです)

 昨年みたいな鬼のような開催数ではありませんが、それでも主催するのは1本でもいろいろと気苦労が多く疲れます。
今年前半の担当分である2本を終えて、しばらくは裏方スタッフである自分が表に出てくることは無くなります。

 主催担当としてだけでなく、サブ担当だったりバックアップだったりで、これまで経験してきた主催側の作業の累計はそれなりにあります(ビックリするかもしれませんが、この2年半の間のブルベ主催関連の作業時間は1000時間を軽く超えてます)が、自分で設計して主催してというコースで言うと、昨年が3コース、合計7本でした。今年は200kmを既存コースで4月に開催して、今回は初めての300kmで新規コースでした。通算で4コース、合計9本目の主催でした。

 ブルベの主催にはある程度の決まりはありますが、運営スタイルや事務処理については各主催者別に千差万別なのかもしれません。スタートの受付もゴールの受付も、それなりの人数の参加者を一度に対応させて貰っていると、なかなか話をする機会がなかったりします。そんな訳で、今回も感想アンケートを参加者の方にお願いしていたりします。

 ブルベもある意味ひとつの自転車イベントですが、この手のものは参加して貰った人からのフィードバックをなかなか受け取る機会はありません。オンラインのアンケートフォームですが、参加された方には是非ご協力いただきたいと思います。
(案内は参加者宛にメールで送信済)
参加者各個人の考えや思いも千差万別です。アンケートの結果は今後の活動の参考にさせてもらいますが、全てのリクエストを実現できるものではありません。それぞれのリクエストで矛盾するもの(例えばコース難易度で言うと、難しくして欲しい、優しくしてほしい等)もありますので、全ての人が満足できる結果は元々存在しないということでもあります。そのあたりは予めご了承願います。

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BRM615西上州300・スタート [BRMスタッフ見習]

2013.6.15(土)

 西上州300、本日無事にスタートしました。

 朝3時に起床、DNS連絡が追加で入ってきている分をエントリーリストに追記して修正、受付用のリストを数種類印刷して差し替えてから自宅を出発。予定より10分遅くなってしまいましたが、ぎりぎり4時ちょっと前に現地到着して、スタート受付を設営します。

 4時の時点で来ていたのは、スタッフ4名、参加者数名といったところですが、5時スタートと6時スタートの2つに分割したので、一度に受付する人数は減っているため、若干受付でリストが紛失?というトラブルがあったもの、それ以外はうまくまわっていきました。
(実走スタッフ用の受付リストを、通常の参加者リストが挟まったクリップボードの上に誰かが上からかぶせてしまって、1枚消えてしまったと勘違いして焦りまくっただけの話でした。)

5時スタート組の受付が一段落した頃
DSC_9473.jpg

5時スタート組は、ウェーブ毎に4つに分けていましたが、DNSされた方の分が減ったため、
W0 15名、W1 15名、W2 15名、で終了。W3は無し。合計45名。

DSC_9525.jpg

6時スタート組も同様に4つに分けていましたが、
W0 15名、W1 11名、でW2は無し。
車検などを担当してくれた実走スタッフが最終組のW3 6名。合計32名。

スタートは晴れていますが、今日は気圧の谷が停滞していて大気が不安定になっています。
午後からどこかで降られてしまう可能性が高いですが、参加者のみなさんが無事ゴールまで帰ってくることを祈ってます。



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ブリーフィングで伝えられること [BRMスタッフ見習]

2013.6.14(金)

 明日のブルベを前にして、ブリーフィングで何を伝えられるか?再度考えていたりします。
主催者によって、ブリーフィングの時間の長さは異なるでしょうが、物理的に取れる時間は長くても15分程度ではないでしょうか。

 細かい説明を直前にしても、殆ど覚えてられない人の方が大多数だと思っています。そのため、事前のサイト案内やメールなどで、それらについては可能な限り前日以前にお伝えしておいた方がよいだろうと思っています。
(読まない人もいるので、エッセンスは当日も話した方がよいでしょうが)

 伝えるべきことは3つ、もしくは5つ。
絞ると3つぐらいの方がよいのですが、そこまで絞りきれるかが難しそうです。

1つ目は、「自分の身は自分で守るんですよ」ということ。
基本は全て、自分の目でみて、耳で聞いて、肌で感じて、安全を確保して走ってください。
前の人が行けても、自分が行けるかどうかわからないタイミングで交差点に進入するのは、そういうことを放棄しているのと同じ意味です。必ず自分の目で信号を確認する必要があります。
車間をつめすぎて、路面にあいた穴や落下物を見落としてそこに突っ込んでしまうのも同様です。トレインを組む必要性はどこにもありません。自分の目で自分の進路の障害は確認して走ることが大切です。
キューシートやサイコンは、走行中にしていいのはチラ見まで。じーっと凝視するような必要があれば、後続に合図をして停車して行うべきです。そういうことも含めて、自分の身は自分で守るようにして下さい。誰も代わりに守ってはくれません。
※)ほとんどの事故は自損です。え?というようなところで発生しています。

2つ目は、「無理をする必要はありませんよ」ということ。
ブルベはあくまでも大人の遊びのひとつです。途中で体調が悪くなったり脚が痛くなったり、メカトラがあったりというのは、よくあることのひとつに過ぎません。自分の実力以上に無理をして飛ばして走る必要もありません。
無理をして怪我をしたり、長期の後遺症に悩んだり、ということになるのはもったいない話です。
単発で一回のブルベに命をかけたりしないでください。ブルベはまたあります。今年もまだ沢山開催されますし、来年もまた開催されます。長期にわたって、ブルベを走り続けて楽しむことを考えてください。
無理なときは素直にリタイアする勇気も必要です。
ただ、リタイアする際は、速やかにその場でリタイアしたことを、主催者へ電話で直接連絡して下さい。それさえ守っていただければ、あとは本人の自由です。
※)筋肉痛は仕方ないでしょうが腱まで痛めると完治するまで時間がかかります。

3つ目は、「コースについての注意事項」ということ。
これはコース毎に内容が異なるでしょう。

4つ、5つがあるならば、
4つ目は、「楽しんで走りましょう」ということ。
コースの説明に付随するものかもしれませんが、途中で立ち寄れる場所や、グルメポイントの補足ぐらいでしょうか。
余裕がなければ難しいでしょうが、ブルベはなにもコンビニレシート集めだけが楽しい訳じゃありません。
せっかくのツーリングですから、PCだけを点で巡るので無く、経路を線として、また立ち寄り地点で点を増やしていく。
そういう事も楽しんでみてはどうでしょうか、という提案でしかないわけですが。
タイムアウトぎりぎりでひいこら走らされるまで途中で遊んでこいとはいいません。でもあまりにガツガツ走りすぎるのも、どうかなぁ、というのが個人的な思いとしてはあったりします。
※)好きな人は全速で走っていただいて構いませんが、早く帰ってきてもゴールが開いてません、ってことは伝えておきたいわけです。(苦笑) 嘘です、連絡があればゴール開設前の時間帯でも個別にゴール受付対応はちゃんとします。

そして、最後の5つ目は、「ゴールでお待ちしています」ぐらいでしょうか。
無事にゴールまで帰ってくるのが一番です。
そして、各参加者の方がご自宅まで安全に帰還されて、はじめてブルベは完結します。
おうちに帰るまでがブルベですから。どうか安全に。

細かいことを伝えようとすると、本当はもっと沢山伝えたいことが出てきます。
でも、たぶんそれは無理なんだろうな、と。

さて、明日はちゃんとブリーフィングで伝えたいことと伝えられるでしょうか?
人前で話をするのは苦手ですが、担当なのでちゃんと頑張ってやる必要があるわけです。
カンペは作りませんが、手のひらに項目ぐらいは書いておいた方がよいかもしれません。
(すぐ忘れるので、項目漏れがあると困ります)


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BRM615西上州300・認定試走諦めました [BRMスタッフ見習]

2013.6.13(木)

 明後日がBRM615西上州300の本番です。台風3号は熱帯低気圧に変わって消えていきましたが、今週頭の時点の予想よりは少し長く太平洋上でゆっくりしていかれたようで、すっきり通過ということにはなりませんでした。

 本番を待機スタッフ(ゴール番など)として過ごすため、認定を獲るためには事前に認定試走(スタッフ試走)で完走しておくことが必要になります。先々週、キューシートとコースの最終チェックで走ったタイミングだと認定試走の期間に入っていないため完走しても認定はもらえません。興津600の直前だったので無理せず途中で切り上げているのは、完走しても認定は関係ないこと、また早く帰って必要な事前作業をする時間に充てたかったことからだったりします。

 興津600のダメージが残るなか、SRを獲るためには宇都宮400牛久発を完走する必要があり、先週の週中(水曜日あたり)にワンチャンスで行けるかどうか考えていたのですが、試走すると牛久発が危なくなる可能性が高く、SRを取って試走を捨てました。そして、今週は明後日が本番だと考えると明日はさすがに動けません。夜中に試走を終えて3時起きで本番スタート設営準備に入るのはさすがに無謀です。参加者だったり、ひとりのスタッフとして走る分には自分が潰れるだけで済みますが、主催者はそうはいかないでしょう。今日最後のワンチャンスで行けるかどうか?ということで考えていましたが、火曜日に試走担当スタッフがコースチェックをしてくれているので、そういう意味での事前試走はもう要りません。あとは自分個人が西上州300の認定が欲しいかどうか、ということと、主催者としての準備を天秤にかけて判断するだけです。

 ある意味ポリシーに反する訳ですが、無理はできません。今回は認定試走を諦めました。
その分、今日は本番に向けた準備作業を粛々と進めることにします。

 天気予報は当日になるまでどう転ぶか分かりませんし、実際の天気はさらに通過時間で変わります。
現時点の予報を頼りに考えると、本番当日は曇りが基本で、時折どこかで降られる可能性がある。気温は高く湿度も高め。薄曇りから少し晴れてしまったりすると、本人の自覚の無いうちに熱中症になるリスクもあります。
(曇りの方が助かります)

 装備は個人差が大きい話ですが、殆どの人にとって日中の走行では雨具は軽装備で大丈夫だと思います。撥水スプレーを吹いておけばウインドブレーカー(上だけ)でも凌げるかもしれません。300kmなのでゴールは遅くても夜中です。気温は最低で18度程度まででしょう。ずぶ濡れになった後、風が少し吹いて18度の夜間走行。これに耐えられるだけの装備があれば、というのが最低ラインだと思います。夜間走行となる区間はコンビニも点在していますし、必要なものはその場で調達できないこともない感じなので、補給や装備に関してはさほどシビアに考えなくても何とかなるでしょう。
(自分の場合は、必要な装備は全て持って走るでしょうが)

 スタートとゴールは雨に降られない方が運営はしやすいですが、これもどうなるか分かりません。今はなるべく天気が良い方に向いてくれることを祈る次第です。


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BRM615西上州300・出走時間とブルベカード [BRMスタッフ見習]

2013.6.12(水)

 西上州300は今週末の開催予定です。

 台風3号が比較的のろのろと歩みが遅いようで、土曜日はまだ影響が残っているかもしれませんが、あまり直前まで準備を後回しにすることは難しいので、ブルベカードを印刷しておきました。
(雨予報が酷くなるとDNSが増えます。DNSが増えれば、使わずに廃棄される印刷済みのブルベカードが増えます。できれば無駄を出したくないのが本音ですが、余裕時間があるうちでないと印刷作業は行えません。)

 今回の西上州300は当初5時スタートのみの予定でしたが、同じ日程で国内で開催されるブルベは一つもありません。今年から新しくブルベを始めた方が200kmの次のステップアップとして参加されるケースを想定していましたが、それ以外でも多少需要がありそうです。そんな訳でエントリー受付開始から1週間ほどで一旦締め切ったのですが、残枠が少し残った分を追加募集として受け付けました。ただそうなると、エントリーされた方が全員一度に来ると物理的にスタッフがさばききれないこと。また、周囲の交通へのインパクト(影響)があること、からスタート時間を2つに分けることに変更しました。

 5時スタートの他に6時スタートを作るというのは机上では簡単ですが、当日のオペレーションではスタート番のスタッフの拘束時間は2倍に増えます。また、ゴール番はトータルで1時間延長となり負担は増します。その代わり、受付などが集中することが無くなり、現実的に受付業務がまわせるだけの物量に収まるということでもあったりします。

 事前準備としては、人数が増えてウェーブスタート方式を選択するようになると、ブルベカードを数種類用意する必要も出てきます。今回は5時スタートで4種類(ウェーブ0、1、2、3)、6時スタートでも同様に4種類の合計8種類です。

ブルベカード表面のスタート時刻欄を8種類用意しています。
(同様に裏面の各PC、オープン・クローズ時間もそれぞれずらしてあります)
brm615card.JPG

 ウェーブスタートについては、各主催クラブや主催担当者毎に多少やり方が異なると思います。
先日、参加させて貰ったAJ宇都宮の牛久発400では、ウェーブ毎のスタート時間になった時点で車検を行って、そこから各自任意にスタートという形式でした。

 西上州300では、定峰200の時と同様に、ウェーブ毎のスタート(見なし)時刻の10分前から車検を行います。車検を終えた方は、その後任意にスタートしていただく予定です。たとえば、5時スタートのウェーブ0(W0)は5:00スタートと見なしています。4:50から車検を開始して、車検終了後は各自の任意の時間に出走していただきます。公式記録上は5:00に出走したものとして各PCのオープン・クローズ時間の範囲に収まっているか、またゴールの制限時間に収まっているかを判定します。

 1分1秒を争うようなイベントではありません。スタート時間はあくまでも個人毎の任意の時間にお任せします。ただ多くの人を順番に適切な手順で処理していくためには、それなりの決まり事として対応する時間は事前に運営側で決めておかないと回らないから、そういう風に用意しているだけに過ぎません。

 実際には5分ぐらいフライングしてスタートすることも可能でしょう。それを厳密に管理する意味は、ブルベには無いと(個人的な判断ですが、このブルベの主催担当としての自分としては)思っています。日本ではコンビニのレシートチェックなど無人チェックの概念が強すぎて、分単位、秒単位で考えすぎるきらいがあるように思います。そんなことを考えるのは日本人ぐらいしかいないのでは?という風にも思ったりするわけです。
5時スタートと言えば、だいたい5時ぐらいのスタートでよいのだと思います。そのくらいの緩さでスタート時間を管理しようと思うと、ウェーブを5分刻みで出すことも難しいと思う訳です。そういう意味で、10分刻みでのウェーブとしています。
 5時スタート組は、5時、5時10分、5時20分、5時30分と4つに分かれます。どのウェーブ時間になるかは受付順とするのが妥当でしょう。これはいくつかのブルベに参加して自分でも思ったことですが、主催者側の「集合時間」に合わせてきちんと来る人は少ないです。朝早い集合時間ですから、なるべく少しでも睡眠時間を確保してからスタート地点に来られることを考えるのは悪いわけじゃないでしょう。でも、きちんと来れば時間通りに出走できる。遅れてきたら遅れた分だけ(もしくはそれ以上)出走時間が遅くなる、という采配でもよいのだと思っています。

 本来、二子玉川発着ブルベは、発着地近くに住んでいる地元民のために開催するものです。早朝スタートですが、朝の散歩やジョギング、土曜日でも通勤、通学の人が周囲にいます。周囲への影響を最小限に抑えるために、どこかのコース上で出会うブルベの集団とは1回だけに限りたい、という思いもあって、そういう刻みにしています。
 主催をしたことの無い人は、「そんなの考え過ぎ」と思われるかもしれません。でも、それは杞憂じゃないのです。どこから文句を言われても、存続することが難しいのがこういった公道を使うイベントの常です。

 遠くから来る人を拒むつもりはありませんが、もし遠くから参加されていたとしても、自分の家の近所を走っているのと同じ気持ちで、全てのコースについて走っていただければと思います。荒らしたら次はありません。デリケートな話ですが、それを知っていて、きちんとオトナの対応が出来る人がランドヌールとして自立した人だと信じています。


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